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キーワード:疲労強度、摩擦圧接、最適摩擦圧接条件、ニューラルネットワーク、入熱
研究室のテーマとその内容:
(1)ニューラルネットワークによる最適摩擦圧接条件の選定
金属および非鉄材料の接合方法の一つに摩擦圧接法がある。摩擦圧接法は圧接条件の制御が容易である。異種材料の接合可能な組合せが多い等から、主に自動車部品や産業部品の製造に広く適用されている。しかし、本法による最適摩擦圧接条件の選定は未だ確立されていないのが現状である。そこで、近代人工知能の分野の研究で工学の世界に大きく貢献している方法として、ニューラルネットワークがある。本研究は、このニューラルネットワークモデルを用いて、摩擦圧接の圧接挙動(入熱、寄り代など)から継手性能を予測し、その結果から逆算して、最適な圧接条件を見いだすことを試みる。
(2)摩擦圧接継手の疲労強度に及ぼす入熱の影響
摩擦圧接法とは、接合素材を一定圧力下で接触させた状態で相対的な高速回転をさせ、それによって発生する摩擦熱を利用し接合する方法である。この方法は、接合に必要なエネルギーが少ないので多方面で利用されているのが現状である。最近、本法による摩擦圧接中に投入された入熱(機械的仕事)が継手性能と密接に関係することが判明した。したがって、本研究は入熱と継手性能(引張強さ、疲労強さ)との関係を明らかにすることを目的としている。
(3)炭素鋼同種摩擦圧接継手の疲労強度に及ぼすばりの影響に関する研究
最近の摩擦圧接継手の使用状況としては、生産工程の簡略化およびコストの低減などの理由から他の部分と干渉しないところでばりを残したまま使用する傾向にある。しかし、この使用傾向は、特に炭素鋼同種摩擦圧接継手の場合には、その接合強度が母材強度を下回らないという経験的知見に支えられたものである。よって、この種の摩擦圧接継手における信頼性をより高めるために強度評価において、このばり部を含む接合部付近の硬度およびばりの形状が摩擦圧接継手に及ぼす影響について、検討しておく必要がある。以上より、炭素鋼同種摩擦圧接継手を用いて回転曲げ疲労試験と引張疲労試験を行い、ばり部を含む接合部付近の硬度と母材強度との比およびばりの形状が疲労強度に及ぼす影響について研究を行う。
研究設備について:
本研究室は材料(鉄鋼、アルミニウム合金等)の疲労強度に関する研究を行っているため、種々の疲労試験機を設備している。設置している主な疲労試験機は以下のとおりである。
- 油圧式サーボ疲労試験機…最大加振力+/−10 ton・f,+/−5.0 ton・f
- 曲げ・ねじり疲れ試験機…TB−10
- 河本式回転曲げ疲労試験機…10 kgf・m
- 高速・高温回転曲げ疲れ試験機…最大曲げモーメント1000 kgf・cm
- 低サイクル片持回転曲げ疲労試験機…最大曲げモーメント250 kgf・cm
- 片持式回転曲げ疲労試験機 6台
- その他多数
研究室の指導方針:
研究室の和合に主眼をおき、学生時代は無論のこと、卒業してからも付き合いができるように心がけている。したがって、学生諸君とは親しいなかにも礼儀を重んじた生活、思い出多く、貴重な学生生活を送ってもらいたい。そのために、時に厳しく、時に優しく、すなわち諺にある「よく学び」「よく遊び」をモットーとしている。例えば、大学院生は1回/年以上各種講演会に出席し研究成果の発表を行う。学部学生も機会を設けて積極的に活動することを目標としている。また、学内で行われている競技会に参加(先輩からの伝言)。ゼミ旅行(学生の希望)の計画等である。その中から教員および学生同士の融和を図る。つぎに、卒業生を対象にして1年に1度研究室のOB会を開催している(11月第1土曜日、定例)。毎年多数の出席者のもと、先輩・後輩および同期の親睦会を企画している。
研究の楽しみ:
本研究室は前述のように、アルミニウム合金、炭素鋼、ステンレス鋼の同種および異種合金の摩擦圧接継手の疲労強度について研究を行っている。最適摩擦圧接条件の選定、その条件での圧接、試験片加工および疲労試験を行っている。以上の如く、試験片の制作(NC加工、汎用旋盤、ワイヤーカット等)から試験結果のデータ処理まで一貫した実験研究と教育を行い、それらが研究成果へと結びつくことを楽しみとしている。例えば、一般に摩擦圧接が困難と言われていたアルミニウム合金とステンレス鋼の圧接に成功した(日経メカニカル掲載)例もある。 |