医薬品のbioavailabilityに対する製剤添加物及びシクロデキストリンの影響に関する研究
6〜8個のブドウ糖でできたシクロデキストリン(CD)は、ブドウ糖が環状に結合した底の抜けたバケツのような分子構造で、この空洞の中にいろいろな分子を取り込み、いろいろな効果を発揮します。水に溶けにくい薬もCDの中に取り込まれれば水に溶けやすくなります。また、胃を刺激する等の副作用のある薬もCDに取り込まれれば刺激性が低くなり、副作用も出にくくなります。 CDは毎日服用することにより、アレルギー抑制作用もあることが最近見いだされ、このような性質から、CDは機能性添加剤のみならずCD自身が機能性物質として作用する可能性があることが明らかになっています。また、CDは光や熱に不安定な物質の保護、揮発性成分の揮散防止、苦味・不快臭のマスキングにも効果があり、食品などにも広く利用されています。どのような分子を中に取り込めるのかも検討しています。