青年海外協力隊
青年海外協力隊の派遣実績は全国トップレベル。国際協力を実践の場で学ぶ。
本学が育成を目指すグローバル人材とは、語学力に加えて、文化の壁を超えてコミュニケーションできる力を備えた人材です。そこで積極的に参加を支援しているのが、青年海外協力隊です。
青年海外協力隊は、世界各地で派遣先のニーズに応じて貢献を行う組織。本学では、国際協力の専門家である外国語学部教授の指導や協力隊の派遣経験者が経験を伝えることで、12年間で32人が選考試験を突破。全国有数の現役学生の合格率を誇っています。
また、外国語学部ではフィリピンの孤児院でボランティアを行う「海外ワークキャンプ」なども実施。生涯の財産となる経験を在学中に得ることができます。
青年海外協力隊派遣実績
アフリカ
エジプト(青少年活動) | ケニア(青少年活動) | ジブチ(青少年活動) |
セネガル(青少年活動) | ニジェール(村落開発普及員・青少年活動) | ブルキナファソ(青少年活動) |
ベナン(青少年活動) | マダガスカル(青少年活動) |
中東
ヨルダン(青少年活動) |
アジア
キルギス(青少年活動) | スリランカ(テニス) | ネパール(青少年活動) |
モンゴル(青少年活動) | ラオス(青少年活動) | インド(青少年活動) |
中南米
パナマ(村落開発普及員・青少年活動) | ボリビア(青少年活動) | ドミニカ共和国(手工芸) |
オセアニア
フィジー(青少年活動) |
青年海外協力隊派遣国
青年海外協力隊の選考試験に現役学生が9年連続合格し、累計32人を輩出するという国内の大学でトップクラスの実績をあげています。
体験者インタビュー
高校生のころ、テレビで見てあこがれた、アフリカで子どもたちに慕われる教師...しかし、「どこか特別な遠いあこがれ」でした。そんな考えが変わったのは、摂南大学で青年海外協力隊員の先輩たちに出会ってから。話を聞き、自分もボランティア活動を重ねるうち、あこがれが目標に変わっていきました。選考試験に無事合格し、アフリカのベナン共和国に赴任しました。開発途上国は「ヒト・モノ・カネ」が慢性的に不足しています。そこで、自ら小学校を回り、まだ確立していない音楽や図工の授業を担当させてもらいました。わたしが帰国した後も持続できることを考え、教材は現地のもので手づくり。最初は戸惑っていた子どもたちが次第に歌や図工の楽しさを知っていき、鮮やかな絵を描き上げたときは感激しました。摂南大学で出会った「あこがれの世界」。そこから、わたしの世界は大きく広がりました。
幼いころ身近に元青年海外協力隊員の方がいたこともあり、自分でもいつか協力隊員として海外に行きたいと思っていました。摂南大学に入学を決めたのも、学生の派遣実績が多いことを知ったからです。ゼミの先生に厳しい指導も受けましたが、そのおかげで念願かなって選考を通過し、現在はJICAの訓練所で70日間の派遣前訓練を受けています。ともに学ぶ仲間のほとんどは、20代後半から30代の社会人。語学や異文化を学ぶ研修はもちろんですが、いろいろな職業の方とかかわることのできる時間も大きな学びになっています。何より、国際貢献について熱く語り合える場にいられることが嬉しいですね。私が派遣される職種は青少年活動というもので、小学生から高校生までを対象に人を育てることにかかわる分野です。スキル面では社会人の協力隊員に及ばない部分もありますが、1年次から大学で取り組んできた過疎地域活性化活動やゼミで学んだ「異なる立場の人々と協力し合ってプロジェクトを推進していく力」がそのまま求められていることを知り、自分の経験を海外で生かせることに希望を感じています。派遣先は、これまで派遣実績のなかった南インドのタミル・ナードゥ州。もしかしたら現地の方々にとって、私が初めての日本人かもしれない。そんな場所で、自分を通して日本のことを知ってもらい、また南インドのことも日本へ情報発信できたらと思います。
1年8カ月間、キルギス共和国の農村にある小中高一貫校で、日本語やサッカーの指導、音楽コンサートや運動会の実施などに取り組みました。着任当初は、自分の理想や思いが強すぎて空回りすることも。しかし、現地の人たちが求めていることを理解し、そのために自分は何ができるのかを考えながら活動しました。印象に残っているのは、「運動会」を開催したことです。キルギスの人たちは「運動会」を知りません。競技種目の選定やルール説明から始め、2カ月にわたって練習しました。不安を抱いたまま迎えた運動会当日でしたが、競技がスタートした途端、グラウンドの空気が一変。大歓声のなか、懸命に競技に挑む生徒たちの姿を目にしたときは、感激で胸がいっぱいになりました。
「運動会」は、この先も受け継がれていくはず。それは、私自身がそこにいたという確かな証だと思います。活動を通じ、国際的な視野が広がったと同時に、日本の文化や歴史についても深く学びたいと思うように。開発途上国といわれているキルギスの生活には、日本にはない豊かさがあることにも気が付き、物事をさまざまな角度からとらえられるようになりました。いつの日か、キルギスの地を笑顔で訪れることができるよう、さらに学びを深めこれからも自分を磨き続けていきたいです。
インタビュー動画