異業種外部講師による講演会をオンラインで開催しました!
DATE:2021.01.14枚方事務室
薬学部では12月25日(金)、薬学部開講科目「キャリア形成IV」において、異業種外部講師による講演会をオンラインで開催しました。当日は200人を超える学生が、Microsoft Teamsを使って参加しました。
本講演会は、卒業後、多様な業種、職種と協働できる人材やトップクラスのビジネスパーソンとして社会を牽引できる人材を育成するために、本格的な就職活動や薬局・病院での実務実習が始まる前に他職種理解を深め、キャリア意識を涵養することを目的に開催。当日は、化粧品メーカー、観光業、薬局薬剤師、メディア関係などの多種多様な登壇者が自身のキャリアパスや業界の市況、その経験で得られたキャリア形成に必要なポイントなどを語りました。
まず、講演①「化粧品開発における価値創出」で株式会社資生堂の堀本真記氏が、実際の商品を例にブランディングや価値創出の手法を紹介。さらに、研究開発で活用される薬学の知識について、本学開講科目と照らし合わせながら説明しました。学生からは、ブランディングをするうえでの他社と差別化する方法について質問がありました。
続いて行われた講演②「好き嫌いの選択肢-The alternatives are likes and dislikes.-」で一般社団法人城陽市観光協会の阪部晃啓氏が、「好きということだけで選択していると、何も考えなくなる。嫌いなものをあえて選ぶことで、幅が広がる」と述べました。芸能活動や鑑定士、市議会議員などさまざまな経験を持つ阪部氏の講演を聞いた学生からは、「豊かな行動力や想像力は、どうすれば身につくのか」と驚きの声が上がりました。
さらに講演③「薬剤師の在宅医療」で枚方いつき薬局の松永光樹氏(本学薬学部衛生薬学科卒)が、「在宅医療では、医師や看護師、ケアマネージャーなどとの多職種連携が重要となる。また、在宅医療に関わるためには、医療以外の知識やコミュニケーション能力が必要」と述べ、「この講演会は、これらの能力を養う絶好の機会なので、ぜひ頑張ってください」と激励しました。薬局の設立を目標とする学生からは、薬局同士の生き残りや競争に勝つための戦略といった具体的な質問が飛び出しました。
最後に講演④ 枚方つーしん的「価値の生み出し方」で株式会社morondo 枚方つーしんの原田一博氏が、「セグメントを絞り、ローカライズすることで、ユーザーの需要が情報を配信することができる」と説明。さらに、「作り手の想いが強くなるほど、読者は重くなり、離れて行く」と記事作りの難しさについて言及されました。新型コロナウイルスに関する報道では、メディアやSNSのデマ記事について問題になりました。そのことに深い関心を持つ学生からは、医療人がメディアとうまく付き合う方法について質問がありました。
各講師による講演後には、Microsoft Teamsのチャット機能を使った質疑応答を実施。学生から、大量の質問が寄せられ、時間不足によりすべての質問を紹介できなくなる想定外の出来事もありましたが、各講師の厚意により、後日回答いただけることになりました。
薬剤師国家試験での合格は、それ自体がゴールでは決してありません。薬剤師資格を取得し、現場で活躍できる専門職業人としてキャリアを積み重ねていくため、薬学部では、今後も他職種理解を深めるための取り組みを進めてまいります。