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腸内環境検査で10疾病との関連性が明らかに 国内屈指の日本人データ蓄積 本学初のベンチャー一覧へ戻る

社会実装するサービスの全体像 社会実装するサービスの全体像

「Flora Scan」の検査結果イメージ 「Flora Scan」の検査結果イメージ

NEWS RELEASE【No.15】


 摂南大学(学長:荻田喜代一)農学部応用生物科学科井上亮教授と予防医療の検査サービスを展開しているプリメディカ(代表取締役社長:富永朋)、京都府立医科大学(学長:竹中洋)は共同研究である「腸内細菌叢研究データベースの統合解析による腸内環境評価システムの開発」により得られた研究成果を社会実装します。これに先立ち本学はプリメディカと共同で本学初の大学発ベンチャー企業「フローラディスカバリー」を設立しました。


【本件のポイント】
● これまでは難しかった複数の腸内細菌叢研究の高精度な横断分析を実施

● 日本人の健常人と疾病有病者1,803人からなる国内屈指の腸内細菌叢データ

● 日本人特有のエンテロタイプを特定し、腸内細菌叢と疾患との関連性を明らかに
● 本学初の大学発ベンチャー企業を設立

 

  腸内細菌叢の研究は世界的に盛んに行われるようになり、膨大なデータが公開データとして蓄積されています。しかし、それらのデータは別々の研究で得られ、データの取得方法が異なることから、研究を横断した分析においては研究間で大きな誤差が生まれていました。また、日本人の腸内細菌叢検査に欧米で取得されたデータが活用されてきましたが、日本人と欧米人では腸内細菌叢の構成が大きく違うことが明らかになるなど、欧米と同様の指標で日本人の腸内細菌叢を特徴付けることの妥当性に関してはさまざまな議論がありました。

 今回、井上教授とプリメディカ、京都府立医科大は、全く同じ手法で腸内細菌叢を解析した16の臨床研究で得られた、合計1,803人分の日本人の健常者と疾病有病者の腸内細菌叢データを横断解析し、日本人特有の腸内細菌叢のタイプ(エンテロタイプ)の特定に成功しました。更に、日本人特有のエンテロタイプと10の疾患との関連性を明らかにしたことにより、腸内細菌叢の検査を受診することで、機能性胃腸症などの腸の病気、糖尿病などの成人病を含む10の疾患と自身の腸内細菌叢がどの程度関連性があるかを段階に分けて被験者へフィードバックすることが可能となりました。井上教授とプリメディカ、京都府立医科大は、この国内屈指のデータベースを使った腸内細菌叢検査サービスを社会実装します。

 これに先駆け、井上教授とプリメディカは、本学初の大学発ベンチャー企業「フローラディスカバリー」を設立。プリメディカや京都府立医科大が取得した検査検体を、井上教授がこれまで腸内細菌叢研究で培ったノウハウを活用し、フローラディスカバリーにて測定/解析を行います。また、今後同社は本学農学部の学生が社会実装されたサービスを体験できるようインターンシップの受け入れ先となる予定です。データは現時点でも増え続けており、今後得られる知見をデータベースに反映し続けることで検査精度を向上していく予定です。

 本研究成果である国内有数規模の日本人腸内細菌叢データベースを活用し、食品摂取や投薬による腸内環境への影響試験、食品の高付加価値化などの研究へ応用することを検討しています。食品介入による研究が進むことで、腸内細菌叢を改善し、あらゆる疾患を予防するためのより具体的な改善策の発見が期待されます。

 

■内容に関するお問い合わせ先
 摂南大学 農学部応用生物科学科 教授 井上亮
 TEL: 072-896-5469(不在の場合は広報室へ)

■本件発信部署
 学校法人常翔学園 広報室(担当:大野、坂上)
 TEL:072-800-5371 携帯:090-3038-9892

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