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<黒穂病菌が細胞外にRNA分泌>解明 トウモロコシ 防除薬剤の新たな標的として注目一覧へ戻る

NEWS RELEASE【No.13】

 

摂南大学(学長:荻田喜代一)農学部応用生物科学科の田中茂幸講師は、芳本玲講師との共同研究により、トウモロコシに感染し黒穂病を引き起こす植物病原菌であるトウモロコシ黒穂病菌が、低分子RNAを細胞外に分泌していることを明らかにしました。病原菌が分泌する分子は、植物に感染する上で何らかの役割を果たしていると考えられ、防除薬剤の新たな標的分子となることが期待されます。


【本件のポイント】
● 植物病原菌が低分子RNAを分泌することを発見、その生成機構についても解明した
● これまで植物病原菌が分泌する分子として研究の中心はタンパク質であったが、
  低分子RNAも植物感染に何らかの役割を果たしている可能性を示した
● 植物病原菌の防除薬剤の標的分子として細胞外RNAを新たに提案した


 トウモロコシ黒穂病菌は、トウモロコシに感染して植物組織を腫瘍化する病原糸状菌(カビ)です。この菌は植物に自分を受け入れさせるため、さまざまな分子を分泌して植物細胞を操ります。本研究から、トウモロコシ黒穂病菌は、増殖時に低分子RNAを細胞外に分泌することが分かりました。次世代シーケンサーを用いた解析から、この低分子RNAは主にtRNA及びリボソームRNAが切断されて生じたものであることが分かりました。更に、このRNAの切断にかかわる酵素には、RNase T2と呼ばれる種類のRNA分解酵素が大きく関与していることを明らかにしました。これまでの研究では、植物病原菌はエフェクタータンパク質と呼ばれる分子を細胞外に分泌して植物細胞を操っていると考えられてきました。しかし本研究から、エフェクタータンパク質だけでなく、細胞外に分泌されるRNAも植物病原菌が植物細胞を操作する上で何らかの機能を持っている可能性が浮かび上がってきました。今回の成果から、新たな防除薬剤の開発につながることが期待されます。

 本成果は2022年8月4日にオープンアクセス国際学術誌Frontiers in Fungal Biologyに掲載されました。URL:https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/ffunb.2022.958798

*本研究は日本学術振興会科学研究費(19K24688・田中、 22K05565・芳本)の支援を受けて行われました。

 

■内容に関するお問い合わせ先
摂南大学 農学部 応用生物科学科 講師 田中茂幸
(植物環境微生物学研究室)
TEL:072-896-5439(不在の場合は広報室へ)
■本件発信部署・取材のお申し込み先
学校法人常翔学園 広報室(担当:大野、坂上)
TEL:072-800-5371 携帯:090-3038-9892

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