2008年5月23日
2007年度後期「学生による授業アンケート」結果について
都市環境システム工学科
学科長 伊藤 譲
教育システム評価委員会
都市環境システム工学科では、標記アンケート結果について 2008 年5月 13 日に教室会議を開催し、アンケート結果の分析と今後の対応等について話し合いました。以下にその主な内容を示します。
まず、アンケート結果そのものに関することとして
- (1)水理学T【α】と【β】はともに全般的に評価が低かった。反省点としては、授業内容が盛りだくさんで絞り切れていなかったこと、授業の進め方が教員からの一方的になりがちであったこと、板書のスピードが速かったことなどが挙げられる。次年度は、教科書を分かりやすいものに替えるとともに、対話形式の授業を心掛ける予定である。
- (2)構造力学基礎は基礎的かつ重要な科目であるにもかかわらず、必ずしも評価が良くなかった。この主原因はあまりにも多人数の受講者数 ( 130 名 ) にあったことと考えられ、 2008 年度後期からは二クラス制とし、さらに講義内容も絞る予定である。
- (3)構造力学基礎演習の一クラスでは満足度 ( A 7 ) および内容理解 ( A 9 ) の評価が良くなかった。これは、担当者が演習のみの担当であり講義との一貫性に若干欠けていたことが大きく影響したものと考えられる。次年度以降は担当者の交替などを検討している。
- (4)地盤力学Uの講義と演習において、 できるだけ大きな文字で板書し 、ノートを取りやすいよう に順序よく書くように心掛けたところ、前年に比べ満足度や興味、理解度等が改善されたことから、今後もさらに工夫を重ねたい。
- (5)講義の満足度や興味、理解度の向上のためにパワーポイント等の提示装置を使用するケースが増えているが、その場合でも学生諸君の反応を見ながら、内容を絶えず更新するなどの工夫を加えている。
次に、アンケート結果の検討に付随して
- (1)ここ数年、3年次後期の授業科目で全般に受講者数が減少傾向にある。学生諸君には、 GPA が下がることを恐れたり、進級・卒業要件が充足すると履修しない人が多いと思う。しかし、3年次から4年次にかけての選択科目は 卒業後の資格取得のためには極めて重要 であり、履修しないと将来、後悔することにもなろう。積極的に履修してもらいたい。また、教室としては、今後、時間割などに工夫を加えたり、資格取得などにも有利になるよう根本的にカリキュラム構成の改善を行う予定である。
- (2)4年次配当の「都市環境システム総合演習U」 ( 選択必修 ) では、履修者が期待したより少なかった。この授業は4年間の総復習で資格取得にも関係する科目であり、学生諸君は積極的に履修してもらいたい。なお、教室としては 2009 年度からの必修化に向けて、授業運営を工夫する必要のあることを認識している。
- (3)授業が分からない時には、スチューデントアワーなどを利用して教員に積極的に質問を行ってください。
今年5月8日付けをもって、本学科「都市環境システム総合コース」が日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けました。この認定は、総合コースはもとより、建設システムコースと環境計画システムコースを含む学科全体の教育方針が評価されたものだと思っています。ここ数年、受審に向けて授業アンケートなどにより学生諸君にも協力してもらい行ってきた教育プログラムに対する様々な改革・改善のたまものです。ご協力いただいた卒業生を含む学生諸君に心から厚く御礼申し上げます。
なお、今回の認定はあくまでも一つの通過点であり、次年度には中間審査が予定されていて、今後とも教員一同全力をあげて授業改善に取り組みます。学生諸君は、本学科の提供する教育システムを十分に活用して、勉学に励んで下さい。今後とも、各方面からの意見を採り入れつつ、努力、工夫を重ね、本学、本学科教育プログラム、教育システムのスパイラルアップを図っていきたいと考えています。学生諸君のより一層の積極的な関わり合いを大いに期待しています。
以上