2010年5月25日
2009年度後期「学生による授業アンケート」結果について
都市環境工学科
学科長 熊野 知司
教育システム評価委員会
都市環境工学科では、標記アンケート結果について 2009 年 5 月 21 日に会議を開き、アンケート結果の分析と今後の対応等について話し合いました。以下にその主な内容を示します。
- (1) ここ,数年,授業アンケート結果に基づく重要科目の二クラス制や TA (教務補助員)の導入,教員の工夫などの教育改善の結果,理解度や総合的満足の向上が図られてきている.
- (2) しかし,なお,総合的満足度の評価の低い科目もみられる.全般的に総合的満足度の評価が高い科目はいずれの項目も評価は高く,総合的満足度の評価が低い科目は,多くの項目で評価が低い傾向がある.
- (3) 総合的満足度の評価の低い科目は,数学や物理,化学など数理科目の基礎力が必要な科目に多い.ここ数年, 1 年次, 2 年次の専門関連科目について,担当教員との打ち合わせ会議を定期的に持つなど授業改善を進めてきたが,まだ,不十分である.専門科目を担当する教員も,より理解しやすくなるよう改善に努力していく.総合的満足度の評価の低い科目については,以下の改善を図る.
- (4) 水理学T【α】については,授業の進め方が教員からの一方的になりがちな点の改善がまだ不十分であり,双方向の講義を心がける.講義でも小テストを取り入れ,理解度の把握と授業改善に反映させる.式の展開や証明などをできるだけ減らし,式の意味の理解や応用力強化に重点をおくなどの工夫をする.水理学T【β】についても,同様の改善に努める.
- (5) 地盤力学 II については,その日に行う講義の要点を A-4 にまとめ配付する. 2010 年度より,地盤力学Tβですでに行っている.また,講義中に数値計算の例題を 2 問実施し理解しやすいように改める.
- (6) 環境計測学については,化学反応式はできるかぎり用いないようにし,周期率表など化学の基礎的内容を説明に取り入れる.
- (7) 測量学実習Iについては,これまでになく,総合的満足度の評価が低かった.これまでより以上に,実習内容の説明に時間をかけるなどの改善を検討する.
教員は,諸君のアンケートについて長時間の議論を続けて,授業改善に努めています.一生の役に立つ基礎学力は簡単に身に着くものではありません.学生諸君も,一人ひとり何が不足しているかを自覚して,予習・復習に努め,無断欠席や遅刻をせず,私語を慎むなど真剣な態度で受講して下さい.
今年5月14日に,本学科「都市環境システム総合コース」が日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定継続( 2009 年度から 3 年間)の連絡を受け取りました.建設コースと環境計画コースを含む学科全体の教育方針が評価されたものだと考えています.2年後の,継続審査に向けて,今後とも,各方面からの意見を採り入れ,本学科教育プログラムと教育システムのさらなる改善を図っていきたいと考えています.
以上