2010年10月16日

2010年度前期「学生による授業アンケート」結果について

都市環境工学科
学科長  熊野 知司
教育システム評価委員会
委員長 頭井 洋

都市環境工学科では,標記アンケート結果について 2010 年 10 月 8 日に会議を開き, 2010 年度前期開講の専門科目すべてのアンケート結果一覧を基に,専任教員(兼担・客員教授を含む)全員により,教員ごとに担当科目の今期の改善点や反省点,今後の改善方法について説明があり,その後,全員で今後の改善等について話し合いました.以下にその主な内容を示します .

  1. (1) 各教員の努力によって授業改善が進んでいるが,一部科目においてなお学生の十分な満足度が得られておらず,その原因と改善方法についてつぎのような意見が出さ れた.
  2. (2) 総合満足度で評価が低い科目の担当教員より,「授業内容が盛りだくさんで絞り切れていない,あるいは,板書が多すぎることが主原因と考えられるが,内容を絞ることは難しく一通りは教えておきたい.」という釈明があった.これに対し,「多くの内容を講義しても,内容が盛りだくさんのため学生の理解度が低くなっているのであれば,講義内容を厳選し,板書も量を少なくすべき」との意見があった.
    また,「受講態度の悪い学生に厳しく接していることも一因と思われる.」などの釈明に対し,「受講態度の悪い学生に厳しく接することは必要だが,聞く姿勢のない学生に厳しくするのは逆効果で,まず,学生との信頼関係を築くことが必要ではないか.」との意見があった.
  3. (3) 何年も低い評価が続く科目では,受講生の立場にたった工夫が足りないのではないか」などの意見がでた.これを受けて,担当教員より,次回より教科書を変更する,内容を絞る,講義の要点をプリント配付するなど毎回の事前準備をより万全にするなどの改善策が示された.
  4. (4) 複数の教員より,「シラバス通り講義しているのに,アンケート項目3(シラバス通りの講義であったか)の結果は疑問である.」という指摘があった.これに対し,「全般的に総合的満足度の評価が高い科目はいずれの項目も評価は高く,総合的満 足度の評価が低い科目は,多くの項目で評価が低い傾向がある.個々のアンケート項目は参考程度にみて,全体的な評価をみればよいのではないか」というコメントがあった.
    同様に,「予習シート復習シートを課しているのに,予習と復習が十分ではない」という意見も複数教員よりあった.
  5. (5) その他の議論として,
    ・ 教員から学生への1方向の講義を可能な範囲で,学生との双方向の講義になるよう工夫をして,学生が能動的に学習するような講義方法が求められている.
    ・ 授業配付資料の教員ホームページからの提供(IDとPasswordで学外からもダウンロード可にする)
    ・ 3年次後期の選択科目は公務員受験や卒業後の資格取得のためには重要であるにもかかわらず,GPAが下がることを恐れ,進級・卒業要件が充足すると履修しない学生が多い.全般に高学年の選択科目の受講者数が減少傾向にあり,時間割,卒業要件などに工夫を加える必要がある. などの意見交換を行った.

上記のように,教員は,諸君のアンケートについて長時間の議論を続けて,授業改善に努めています.学生諸君も,予習・復習に努め,無断欠席や遅刻をせず,私語を慎むなど真剣な態度で受講して下さい.学科では2年後の,JABEE継続審査(総合コース)に向けて,今後とも,各方面からの意見を採り入れ,本学科教育プログラムと教育システムのさらなる改善を図っていきたいと考えています.  

以上