2017年12月26日
2017年度前期「学生による授業アンケート」結果について
都市環境工学科
学科長 瀬良 昌憲
教育システム評価委員会
委員長 八木 俊策
都市環境工学科では、標記アンケート結果について2017年12月5日に建設系・環境系それぞれの専任教員による科目間連絡会議を開き、2017年度前期開講専門科目のアンケート結果一覧を基に授業改善のための検討を行いました。アンケート結果に基づいて、専任教員より担当科目の改善点や反省点および今後の改善方法について説明があり、さらに学科としての今後の改善等について話し合いました。以下にその主な内容を示します。
授業アンケートの設問「総合的に考えて、この授業を受けてよかったと思いますか」に対する回答は、2.30〜4.29の範囲に分布しており、その平均値は3.58でした。「どちらともいえない」と「そう思う」のほぼ中間でした。そのほかの設問で比較的高かったのは、「授業に対する意欲的な取り組み」(3.73)、「教員の熱意」(3.54)で、低かったのは、「予習・復習時間」(1.85)(概ね30分弱)、「授業内容の理解」(3.33)でした。また、「総合的評価」との相関係数が最も高い設問は「授業内容の理解」(0.91)でした。
これらの結果より、「授業内容の理解」が授業改善のために最も重要な点であることがわかります。だからと言って、理解度を高めるために、授業内容のレベルを下げるといった安易な方法を採るわけにもいきません。今後とも教員は授業内容のレベルを保ちつつ、より理解しやすいように改善していきますが、学生諸君には学習時間を増やすなど、授業内容を理解するためのさらなる努力が必要です。大学での講義等以外の自主的な学習時間に関する調査によると、アメリカの大学生の場合、1週間の学習時間が5時間以下の割合は、20%弱です。日本の大学生の場合、これが約70%という結果になっています。中国はその中間です。自主的な学習よりもアルバイトを優先しているとしたら、それは大きな間違いです。シラバスには事前・事後学習時間が記載されているので、それを目安に学習時間を確保するように努めてください。
科目間連絡会議における教員からの主なコメントは次のとおりです。@授業アンケートをウエブで実施するようにしたため回収率は低下したが、すべてを5あるいは1とする極端な評価がなくなった。A講義内容のレベルが高いと評価が悪い傾向がある。B授業アンケートだけが良い講義の指標とは言えないが、学生の率直な評価として、授業改善につなげる普段の努力が必要である。C設問2の「予習・復習時間」に関しては、「予習・復習シート」を課している科目のスコア(2.0〜2.5程度)は特に高くないが、レポートを課している科目や設計製図では明らかに高いスコア(おおむね2.5以上)を示している。自主学習に対しては、具体的な課題等を示すことが大切であろう。D勉学へのモチベーションの低い学生に対して、科目間、教員間で連携しながら指導を強化していきたい。
上述のように、学生諸君の授業アンケート結果に基づいて、教員は意見交換を行いつつ、授業改善に努めています。また、理工学部や全学のFDフォーラム等でも授業改善の努力を続けています。学生諸君も学習意欲を高め、授業に真摯に取り組み、自主的な学習時間を十分に確保することが必要です。授業で理解できなかったことはそのままにせず、まず自分自身でよく考え、それでもわからないことについては担当教員に質問する、学習支援センターを利用するなど、日々の地道な学習に努めてください。今後とも、各方面からの意見を採り入れ、本学科教育プログラムと教育システムのさらなる改善を図っていきたいと考えています。
以上