2022年8月2日

2021年度後期「学生による授業アンケート」結果について

都市環境工学科
学科長  熊野 知司

都市環境工学科では、標記アンケート結果について2022年6月7日に科目間連絡会議を開催し、アンケート結果の分析と今後の対応等について話し合いました。以下にその主な内容を示します。

(1)建設施工学では、みなさんの満足度が高い一方、内容理解度はやや低くなりました。これまでの集大成的な科目であり、みなさんが主体的に学ぶことが可能となる方法を検討したいと考えています。

(2)地盤力学Uでは、対面授業を実施しました。動画教材も活用したことで、みなさんの学ぶ習慣が身について、学習の効率が上がったように思われます。

(3)建設構造材料学では、興味・関心や内容理解の評点は低いものの、2021年度はハイフレックス方式を取り入れたことにより、満足度が向上したと思われました。オンディマンド動画を予習・復習用に活用することで、みなさんの平均学習時間が1~2時間と比較的長時間になっているようです。今後は、オンライン授業のための動画などをうまく活用していく方法を検討したいと思います。

(4)空間情報学では、例年に比べて2年生の受講者が多くなりました。オンライン対応として各人のデバイスを使用することを試みましたが、所有するデバイスに依存する事象が発生しました。2023年度以降、空間情報学・演習に変更することもあり、講義形式を見直していきたいと考えています。

(5)都市計画学では、人口増加時の都市計画の在り方と、現在の日本のような人口減少時の都市計画の在り方を共に教授しています。このようは背景から、みなさんの間では多少混乱があると考えられます。また、学習量としても増加しているので、整理が必要と考えています。

(6)水理学I・演習(α・β)では、できるだけ網羅的に必要最低限の内容を教授しています。ワークノートの提出率や出席率の高い学生は問題なく単位取得しています。特に演習では、具体的な計算や解法の理解を目的としていますので、継続的に自ら取り組むことを期待します。

(7)測量学Iでは、興味・関心について評点が低くなっていました。その理由としては、トラバース測量などの計算が主たる内容となるためと考えられました。実習科目である測量学実習Iとも連携して、どのように実務に反映されるのか、その必要性などを理解してもらえるように努めたいと考えています。

(8)地球環境学では、例年平均以下であった評点が軒並み上昇し、平均以上となりました。第1回講義時のQUIZやコロナ禍対応を事例とすることで、何事も常に変化しており知識の更新が重要であること、知識の詰込みではなく、理解し自分なりの意見を持つことが重要であることを認識していただけた結果であると考えています。今後の学習成果に期待しています。

コロナ禍対応として、各種ICTツールの使用が広まりました。みなさん、教員陣もICTツールの使用に慣れてきており、学習効果の向上が認められるツールや使用方法も徐々に明らかになってきていると思われます。教員陣としては、みなさんの学習効果向上につながるよう、今後も講義・演習を設計していきたいと思います。一方で、みなさんには、新しいツールを使用するとともに、これまでと変わらず、文章を読んで論理的に理解すること、論理展開を理解して計算を進めること、などの基本的な能力は相変わらず求められています。

なお、授業アンケートをWEBで実施するようになってから回答率が低下していることについて、引き続き、懸念の声が上がっています。皆さんの声を反映した授業改善を効果的に行うためにもアンケートの回収率を向上させることは重要です。みなさんの積極的な回答をお願いします。

以上