2022年12月18日

2022年度前期「学生による授業アンケート」結果について

都市環境工学科
学科長  熊野 知司

都市環境工学科では、標記アンケート結果について2022年10月11日(建設系科目)及び2022年11月4日(環境系科目)に科目間連絡会議を開催し、アンケート結果の分析と今後の対応等について話し合いました。以下にその主な内容を示します。

(1)建設工学実験では、地盤科目を6項目、材料科目を3項目としました。材料科目では、ノートPCを用いたデータ取り込みを行い、おおむね好評であったと思われます。

(2)構造力学Iでは、α、βの合同クラスで実施しました。学年次による学習意欲の差が認められました。みなさんに一定のモチベーションを持っていただけるように工夫していきたいと思います。

(3)環境計画設計製図では、昨年度のアンケート結果を受けて、地盤の解説回を増やしました。満足度、内容の理解及び興味、関心ともに大幅にアンケート結果が改善されました。

(4)コンクリート構造学及び演習では、講義ではオンデマンド動画による事前学習を取り入れたり、演習では課題解決のグループワークなどを実施しました。また、大学内でのコンクリート劣化フィールド調査も実施しました。アンケートの結果よりおおむね好評であったと考えられます。

(5)地盤力学I・演習では、昨年度のアンケート結果を受けて、板書からプレゼン資料を準備し、その公開を行う方法に変更しました。今年度のアンケートでは、さらに改善が必要とのご意見をいただきましたので、来年度以降さらなる改善を行いたいと思います。

(6)計画システム演習では、エクセルやGISを用いた分析・予測を行っています。コロナ禍によってエクセル使用のスキルが向上していると思われました。その他の講義・演習も含めて、今後も理論の理解とともに様々なツールの使用を試みていただけるとより学習効果が高まると考えています。

(7)水理学II演習は、水理学IIとセットとなる演習と位置付けていますが、過年度生の受講者も多いため、演習のみを単独で受講している者がおられました。可能な限り、セットでの受講を推奨しますし、そのことによって学習効果が高まると思われます。受講者が各回の講義テーマに沿った問題を作成する形式としました。積極的な受講者にとっては興味深い内容であったとの評も得ています。その他講義・演習も含めて、単なる記憶にとどまらない積極的な受講と理論の理解、適切な論理展開を身に着けていただけるよう期待します。

(8)自然・都市環境論では、温暖化、生態系、河川環境保全など幅広い知識に関する内容の講義を実施しました。興味があるであろう学生にとっては学びのある科目であると思われました。

(9)計画システムβでは、中間試験20%、期末試験30%、講義メモ、事前・事後学習合わせて50%の配分で成績評価を行いましたが、評価配分には検討の余地があると考えています。内容としては、統計の基本となる正規分布の理解ができていないと思われましたので、みなさんの理解につながるように改善に努めたいと思います。

コロナ禍対応として、各種ICTツールの使用が広まりました。講義配信用のツールのみならず、エクセルや様々なソフトウェアへのみなさんの精通ぐあいも向上していると思われます。今後も、みなさんの学習効果向上につながるよう、各種ツールの最適な使用も含めて、講義・演習を設計していきたいと思います。一方で、みなさんには、新しいツールを使用するとともに、これまでと変わらず、文章を読んで論理的に理解すること、論理展開を理解して計算を進めること、などの基本的な能力は相変わらず求められています。引き続き、理解することに重点を置いた学習態度を身に着けていただきたく思います。

なお、授業アンケートをWEBで実施するようになってから回答率が低下していることについて、引き続き、懸念の声が上がっています。皆さんの声を反映した授業改善を効果的に行うためにもアンケートの回収率を向上させることは重要です。みなさんの積極的な回答をお願いします。

以上