2024年4月11日
2022年度後期「学生による授業アンケート」結果について
都市環境工学科
学科長 熊野 知司
都市環境工学科では、標記アンケート結果について2023年6月20日(建設系科目)、2023年6月27日(環境系科目)に科目間連絡会議を開催し、アンケート結果の分析と今後の対応等について話し合いました。以下にその主な内容を示します。
- (1)建設施工学では、前半はこれまでに習った専門科目の知識を適用してモデル工事の施工計画をたてる内容、後半は品質管理に関する内容である。来年度はコンクリート標準示方書が改定されることから講義内容を見直す予定です。
- (2)構造力学は最重要科目の一つであることから、講義と演習が連続する授業では必ず1限目の講義から出席しないと単位の取得が困難になります。
- (3)都市計画学は、近代都市計画や住区基幹公園についてなど、都市計画学の基本的な部分についての理解が高くない。2023年度からは、基本的な事項と新規の事項のバランスを配慮しています。
- (4)地球環境学では、地球規模で課題となっている環境をはじめとする諸問題の現状を認識するとともに、各種現象を論理的かつ数理的に理解できる能力を養うことを目的にしています。社会人としての最低限の素養の獲得、物のとらえ方を身に着ける意気込みで取り組んで下さい。
- (5)環境衛生工学Iαでは、水環境、上下水道などを扱っています。蛇口をひねる、トイレを流すなど、実は普段から関わりの強い分野です。目に見えない向こう側にも想像力を働かせてもらえると取り組みやすくなるのではないかと思います。また、身近な情報の提供も心掛けたいと思います。
- (6)測量学Tでは、一部の内容については、事前に講義動画を視聴し、講義時間中にトラバース計算のグループワークをする形を取っていました。しかし、高校時代に測量学を履修した学生が5名、測量士補の資格を持っている学生が2名いることが判明しました。それらの学生には、本科目の内容が簡単すぎたと考えられるので、今後は、修得済みの学生も関心を持てるように講義内容を工夫する予定です。
- (7)交通・道路工学では、交通分野に関するテーマでグループ発表をする時間を設けました。授業アンケートで、グループワークの時間が短いという意見があったことから、2023年度は講義動画などの反転授業を採り入れ、グループワークの時間を増やすようにします。従来は期末試験を実施していなかったのですが、知識の定着のために、2023年度は交通と道路のそれぞれの分野の内容を扱った試験を実施する予定です。
大学では4年次に卒業研究を実施します。まだ解のない課題に取り組むということです。授業では様々な知識や方法を学びます。これらは卒業研究の目的である課題の解決のための手段となります。目的を達成するために授業で獲得した知識や新たな手段を開発することが重要になります。普段から、日本語や数式を用いて論理的に説明する、数理的に物事を捉える能力を獲得する努力をすることも大切です。このことにより様々な専門科目の理解も高まるでしょう。貴重な4年間ですから、焦らず、じっくり継続的に学んでください。良き友との良き交流も良い学びに導いてくれるでしょう。
以上