スタッフ

海道 真典

准教授

Email: masanori.kaido [a] setsunan.ac.jp
担当講義:
【1年次】基礎ゼミナール、生物学実験
【2年次】生態学、共生ウイルス学、応用生物科学基礎実験I
【3年次】応用生物科学専門実験II、応用生物科学研究
【4年次】卒業研究

経歴


1991年 京都大学 農学部 農林生物学科 卒業

1993年 京都大学大学院 農学研究科 修士課程 修了

1996年 京都大学大学院 農学研究科 博士課程 修了(博士(農学)取得)

1996年 アメリカ・ウィスコンシン大学 分子ウイルス学研究所 リサーチアソシエイト

1999年 京都大学大学院農学研究科 植物病理学研究室 助教

2020年 摂南大学 農学部 応用生物科学科 准教授

研究内容



黒穂病菌

私は、植物に感染する植物ウイルスを研究しています。その中でトムブスウイルス科というグループに属するRNAウイルスを主に調べています。これらのウイルスは、直径30ナノメートルの球状粒子構造をとり(上図)、宿主植物に感染するとたちまち全身に広がってモザイク症状や壊死などの激しい病徴を誘導します(下図右)。


黒穂病菌

植物細胞はプラズモデスマータ(PD)と呼ばれる極細の通路を介して互いに繋がっています。植物ウイルスは移行タンパク質(MP)というタンパク質をコードしており、この働きによってPDを通過して隣の細胞へ移行することが出来ます。MPを持たないような変異ウイルスは決して隣の細胞へ移行することが出来ず、したがって植物に病気を起こすこともありません。左の図は植物ウイルスの増殖過程を表す模式図で、MPは細胞質中に形成される複製工場からウイルスゲノムRNAをPDへと運び、さらに隣の細胞へと輸送します。


黒穂病菌

左の図はRed clover necrotic mosaic virusというウイルスのMPがPDに局在する様子(右)と、ウイルス感染初期の複製工場が小胞体膜近傍に形成される様子(左)を示しています。これまでの研究から、ウイルスの細胞間移行は複製過程と密接な関連があることが明らかとなってきました。現在私は、ウイルスの複製工場の形成過程と、MPがこれにリクルートされるメカニズムについて明らかにしたいと考え、研究しています。


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代表的な発表論文


自己紹介


【趣味など】クロスバイクで淀川を行ったり来たりするのが趣味です。出かけた先で野草や虫の写真をスマホで撮影しています。学生時代は準硬式野球部で不動の一番三塁手でした。今や見る影もありませんが。連合艦隊を建造中(艦船模型)です。


【メッセージ】いま何かと話題のウイルスですが、その増殖メカニズムを明らかにしたいというのが私の研究の動機です。植物とウイルスや微生物との関わり合いについて深く知りたいという学生さんを歓迎します。一緒に頑張りましょう!