図書検索システムの利用率向上のために
工学部・電気工学科4年 楠 充弘
現在運用されている図書検索システムには、特に欠点は見当たりません。しかし、機械音痴の人たちがつかう場合はまだ十分とはいえないでしょう。コンピュータに全く知識のない人が、専門家が作ったものはなかなか理解しづらいというのをよく写にします。検索端末の利用率を上げるにはもっとそれらの人たちのことを考えなければならないでしょう。
利用者にとって検索端末を使いにくくしている原因は、まずキーボード入力装置です。ブラインドタイピンクができる人は日本では稀な存在であり、普通はよほどキー配例になれていなければ一つの文字を探すのに20秒はかかるはずです。したがって利用者が入力し易くするには、「ライトペン」または「マウス」などのポインティングデバイスと「ABC、あいうえお」順配列のキーボードの併用に改めなければなりません。
もうひとつは画面表示の方式にあると思われます。画面が使用者に話しかけることはまず有り得ません。普通はメニュー方式が採用されます。ところがこのメニュー方式と言うのが曲者です。数字を入力することで用件を果たすのですが、検索方法が限定されている場合、メニュー方式よりも画面に一行づつ表示された質問に、使用者がYes,Noなど必要な文字列を入力する方式のほうが使いやすいと考えます。これは、近頃議論の的となっている手引書不用(マニュアル・レス)の趣旨に一歩近づくことになるでしょう。
機械を触ったことのない人がごく自然に使えることが論議されております。図書館の文献検索システムにおいても同様な配慮が必要と考えました。以上述ペたことは、私見ではありますが、図書館をより利用し易くするための参考になれば幸いです。
コメント:システム開発担当者から
建設的なご意見、ありがとうございます。今後の改善材料にさせていただくとともに若干のコメントをさせていただきます。
1.「ライトペン」の使用は、当初予定していましたが、文章入力が必要なため、キーボードとの併用が避けられず、かえって操作が煩雑になるので採用しませんでした。
2.「マウス」は、キーボードより操作に慣れが必要と思われます。
3.「キーボードの配列」については、2頁の要望に対する説明のとおりです。
4.「メニュー方式による画面設計」についてですが、「Yes」「No」入力方式は 画面数が増え、現在の応答時間(ホストコンピュータの処理能力)を考えると難点があります。
以上、「初心者にはわかり易く、熟練者には早く」を心がけていますが、今後とも改善を重ねていきたいと思います。 (H.S.)