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〜 都市の抱える問題 〜 人々が肩を寄せ合い、密集して生活する そのような住居形態は世界でも数多く見られるそうです 要塞のような複雑な街を形成し、敵から身を守る 密集して生活することで、地域の密なコミュニティを形成する・・・ 密集市街地は昔から人々が安全に、豊かに暮らすための1つの手段でした また、現代に残る独特の風情や、文化が生まれる源でもありました 一方日本の密集市街地に目を移すと、木造建築が主流であったことから 阪神・淡路大震災などの経験からも、防災面での弱さを露呈しています 高齢化に伴う、都市の再生能力の低下なども無視できない問題です このように、密集市街地の問題では、様々な問題が複雑に絡み合っており 一つの側面から単純に解決できる問題ではありません・・・ ![]() 上へ 〜 密集市街地問題に取り組むために 〜 どのような問題があるにせよ、まず“密集市街地”とよばれるような地域はどこにあるのか? 広い範囲から、誰もが納得できる形、つまり共通のモノサシで見る必要があります そこで、本研究は“建物の密集状態・隣接状態”というものを、人間の感覚・主観ではなく 定量的に分析するための手法について研究を行っています
上へ 〜 客観的な目で見るために 〜 さて、客観的に建物の密集度を分析するために、どのような材料を用いれば良いのでしょう? そこで、本研究では『高空間分解能衛星データ』に着目しました。 近年、衛星データは高分解能化が進み、現在では分解能約1mのデータが比較的容易に入手できるようになりました “分解能”とは、簡単に言えば、地上をどのくらい詳細に観測できるか・・・といったことになります 百聞は一見に如かず!
これは一戸建ての住宅地です 建物や道路などの地物がハッキリと観測されていることがわかります 衛星データを使用するメリットとしては・・・ 広域性 同時性 瞬時性 などが挙げられます このようなデータから建物の輪郭線や道路線などを抽出する研究が行われています 以下、衛星データから抽出される建物や道路データのシミュレーションデータです 本研究ではこのようなデータの利用を前提として、建物の配置や街路形状などを用い 定量的な密集度分析について検討を進めています
上へ 〜 類型化結果の一例 〜 本研究の対象領域である、大阪府寝屋川市北部周辺地域(約4km×4km)における 類型化結果の一例をお見せします 統計手法を用い、対象領域を事前に設定した密集タイプ毎に類型化し、 その結果を色で表現しています
今後、さらに詳細な分析を進めていくために 衛星データだけでなく、既存の空間情報を複合的に利用した 建物の密集状態の分析を進めていく予定です つづく・・・ 上へ |