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摂南大学 現代社会学部

果物の生産と消費の現場を知る
果物好きの若者を増やしたい!

プロジェクトを通じて加速する

「若者の果物離れ」に歯止めを

概要 OVERVIEW

プロジェクトを通じて加速する
「若者の果物離れ」に歯止めを

overview

近年、若い世代の“○○離れ”現象がさまざまなところで起きています。その一つが今回のテーマである“果物離れ”です。ある調査によると果物をほぼ毎日食べるという人は、70代以上で約50%なのに対し、20代以下は10%未満にとどまります。今回のプロジェクトでは「なぜ若年層は果物を食べないのか?」という原因を掘り下げるため、実際に香川県へ足を運び、果物の産地訪問を実施。生産者への聞き取り調査をし、生産者や仲卸業が抱える課題をヒアリングし、それら社会問題に対する解決策を1月の「FAL演習成果報告会」で発表しました。

背景 BACKGROUND

加速する若い世代の「果物離れ」が、
日本全体の農業の衰退へ繋がる?

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日本ではここ数十年で、若い世代が果物をほとんど食べなくなっているということをご存知でしょうか。昔は「朝食にフルーツ、サラダにフルーツ」など食事の一部として、果物を日常的に食べる文化がありましたが、現在は全年代で果物摂取量が減っています。果物離れの背景には、「価格の高騰化」や「食べるのが面倒」、「保存が効かない」といったさまざまな原因があります。若い世代で果物離れが加速すると、人びとの健康や社会に大きな影響を与える可能性があります。しかし、それらは氷山の一角に過ぎません。果物離れが加速すると「果物を食べる人が減る→果物農家が減る→さらに果物が高くなる→もっと食べなくなる」という悪循環が起き、農業衰退という日本全体の問題にまで発展します。「果物離れ」と「農業離れ」は切っても切れない強い相互関係にあり、後継者不足や食料の供給不足・高騰化など食料安全保障上のさまざまなリスクが潜むなか、このプロジェクトを通じて、日本の未来を担う学生とともに、若者の果物離れや農業離れを食い止めるために必要な取り組みを考えていきます。

活動内容:フィールドワーク

FIELDWORK

プロジェクトメンバーは8名。
前半は「SNSを使った会社のPR活動」に向けた企画と実践。後半は果物の産地訪問を行い、現場調査と生産者へ聞き取り。その後、FALの活動成果報告会に向けた準備と報告書作成を実施。

実際の活動.1 ACTUAL ACTIVITIES.1

若い学生の知識とセンスで、
企業のPR活動を手助け

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プロジェクトの連携先として協力していただいたのは、創業90年を誇る老舗仲卸業者の「株式会社万果」様です。1年を通じてプロジェクトを進めるなか、前半はSNS活用による企業と農作物のPR活動、後半は果物の産地訪問による調査に分かれます。今回の産学連携に至った背景には、代表取締役社長の田岡 拓士様のプロジェクトに対する強い想いもありました。
「私たちの仕事は、全国から作られた農作物を購入し、各地のスーパーに卸すのがメインになります。しかし、日本では生産者が減り続け、供給量も減っている現状があります。生産者の平均年齢も右肩上がりになるばかりで、将来的に私たちの事業も先細りしていくリスクも。果物離れを止めるためSNSを活用してその魅力をPRしていますが、今回のプロジェクトを通じてSNSに詳しい学生さんたちに意見をもらいながら『どんな投稿が関心を惹くのか』『どんな動画を発信すればよいのか』など多角的にアドバイスをもらい、学生さんが主体となって動画制作を含めたさまざまな施作を行ってくれました」。

実際の活動.2 ACTUAL ACTIVITIES.2

香川の苺農家で、感じた苺のおいしさ、
学んだ農業の魅力と課題

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プロジェクトの後半では、万果様の流通ネットワークを活かして、香川県にある苺農家へ訪問。現地では苺の収穫体験をはじめ、生産者への聞き取り調査などフィールドワークを実践しました。収穫体験では香川のブランド苺「さぬきひめ」の美味しさを実感するほか、学生と同じ年代の若手農家にヒアリングする機会も。学生がインタビュアーとなって、苺を育てるやりがいや楽しさ、事業を始めた背景などさまざまな視点から質問。同世代の若手農家の活躍を知ることで農業が持つポテンシャルを肌で感じる機会となりました。

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実際の活動.3 ACTUAL ACTIVITIES.3

意見交換会で聞いた、
農家が抱える希望と課題

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収穫体験後はベテラン農家さんを含む地域の苺部会との意見交換会も実施。ここでは複数の農家様との対談を通じて、農家が抱える後継者問題などリアルな声を聞く機会に。学生からもさまざまな質問が飛び交い、「香川のほか全国各地には美味しい農作物がある一方で、将来はそれが生産されなくなってしまうリスクを知る機会となりました」「果物だけじゃなく、農業全体の関心を高めるための取り組みを考えていきたい」「若くして事業を成功させている姿を見て、農業に興味がさらに湧いた」など学生からはポジティブな感想が次々と上がりました。このプロジェクトを通じて各々が感じた感想や意見は活動報告書にまとめられ、1月の「FAL演習成果報告会」で発表されました。

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農業への若い世代の関心が、
サステナブルな消費と供給を実現する

summary

若者の果物離れという身近な問題と、日本の農業全体が抱える大きな問題。ミクロとマクロの両方の視点で、広く波及していく社会課題と向き合うのがこのプロジェクトです。「生産地と消費地がどんどん離れる日本において、若者の「食への関心」は薄れる一方です。このプロジェクトを通じて、若い学生ならではの視点で、若者の果物離れや農業離れなどの課題に対して必要な取り組みを考え、日本の誇れる農作物と生産者を守っていきたいです」。

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現代社会学部特任助教

中澤 芽衣先生

※掲載内容は取材当時のものです。