2018年9月4日12時頃、室戸岬付近に中心気圧945ヘクトパスカルの超大型台風21号が上陸しました。この台風は、16時頃に福井市から日本海へ抜けるまでの間、関西地方を縦断し、猛威を振るいました。この台風による最大瞬間風速は58.1m/s関空島(大阪府))を記録。被害は建物の他、道路標識や樹木の倒壊等にもおよび、大規模停電を発生させました。
一夜明け、街の中には飛散物がゴミとなってあふれ、市民生活にも大きく影響しました。生活を立て直すには、撤去・復旧を迅速にしなければいけません。しかし一方で、片づけが進めば進むほど、強風被害の詳細記録は困難となります。摂南大学では、「台風21号の被害の全貌把握に努める」、「今後やってくる台風に対し、少しでも被害軽減に役立つ」ことを目的とし、まずは台風当日より記録された被害写真や動画を収集するプロジェクトを開始しました。また、市中のいたるところで発生した被害を正確に記録するために、GIS(Geographic Information System:地理情報システム)を用いてマッピングし公開することにしました。学内外から収集された写真は10日間で2033枚。写真提供者ののべ人数は130人に上りました。
今回の台風では、関西空港などの被害に注目が集まりましたが、被害は目立つものばかりではありません。台風21号の教訓から真摯に学び、今後の台風に対して、関西全体で防災力を向上する必要があると考えています。
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本プロジェクトの趣意に賛同し、写真等をご提供頂きました皆様に心から感謝申し上げるとともに、被災されましたすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。
摂南大学理工学部 建築学科 池内 淳子
都市環境工学科 熊谷 樹一郎
住環境デザイン学科 榊 愛