生産開発工学専攻・創生工学専攻
生産システム特論(博士前期課程 生産開発専攻)
ものづくりは,素材・部品を加工し組み立てて製品へと変形させる水平方向の流れと,生産要求・計画から製造,生産管理という垂直方向の二軸のモノ・情報の流れを有するシステム(生産システム)として捉まえることができる。本講義では,製造活動を持続可能とするための生産システムの諸技術,機能,構造および振る舞いを理解する。また,生産システムの生産性と効率性を解析および評価するための方法を,数理モデルやシミュレーション・モデルを通じて習得することを目的とする。
システム最適化演習(博士後期課程 創成工学専攻)
生産システムなどの人工物システムを効率的かつ合理的に設計・計画・運用・制御する場合に直面する最適化問題を対象として,その数理モデルの表現技法についてゼミ形式で討議・検討する。また,動的計画法やメタヒューリスティクスなど種々の最適化アルゴリズムの構築技法についても生産システム運用および生産スケジューリング問題を題材として討議・検討を行う。
機械工学科
機械力学I
動力学を対象として,機械に関係する力学的現象の基本原理,諸法則,および解析手法について講義する。
〔到達目標〕
- 質点,質点系,剛体の力学的現象およびエネルギの基本原理,諸法則,解析手法の理解ができる。
- 機械の運動の力学的現象に関する問題を解くことができるようになる。
機械力学II
振動工学の基本知識を講述する。その内容は,機械の振動現象の基本理論とその解析法,そしてそれらが実際の振動問題にどのように応用されているかを説明する。
〔到達目標〕
- 外力のない1自由度系の運動方程式を導いて固有振動数を求めることができる。
- 減衰のある系の自由振動の解析ができる。
- 1自由度系の強制振動において,共振現象を説明できる。
- 2自由度系の自由振動の解析ができる。
生産システム工学
モノづくりにおける生産情報という視点から,生産システムの役割と仕組みを学ぶ。すなわち,経営戦略・計画,生産計画さらには生産管理といった「管理情報」と,製品の設計から製造に関わる「技術情報」の流れを中心として,昨今の生産システムの重要ファクターとなるコンピュータ支援の設計(CAD),製造/解析(CAM/CAE)と計画(CAP)の諸技術とその実践を学ぶ。
〔到達目標〕
- 生産システムの役割と仕組み。生産の場におけるハードウェア,情報通信技術の役割を理解する。
- 生産システムの工学的諸問題を認識し,修得知識の範囲内で解決策を思索することができる。
- 生産システムの効率的運用の基礎理論を理解し,運用の方法について説明できる。
VBプログラミング(共同担当)
Windowsプログラミング言語であるVisual Basic言語のデータの入出力,繰り返し計算,条件判断,組み込み関数,型宣言,グラフィックスなどの基本文法を例題や練習問題により習得し,最後に統計計算や図形処理に関する各種の応用問題によって,各種アルゴリズムを学ぶ。各自が情報処理教室においてパソコンを操作し,実習形式で行なう。
〔到達目標〕
- Visual Basic言語の基本文法を理解し,機械システムや生産システムへ応用できる。
※ Web教材への直リンクはありません。講義時間中に提示します。
Cプログラミング(共同担当)
コンピュータ・プログラミング言語の中で,C言語を取り上げる。コンピュータのプログラムには「分岐処理」や「繰り返し処理」といったものが頻繁に組み込まれる。これらによって複雑になった処理の流れ(アルゴリズム)を,きちんと整理して記述する方法(フローチャート)やプログラミング技法などについて講義を進める。
〔到達目標〕
- 基本的なアルゴリズムの理解
- フローチャートの作成
- コンパイルと実行の操作と理解
- データの入出力,if文やfor文などによるコーディング
- 生産システムと機械制御への応用。