NEWS & TOPICS
2025.07.01
▶お知らせ郭進教授の共著論文が国際学術誌『Journal of Agriculture and Food Research』に掲載されました
経済学部の郭進教授が共著者として執筆した論文「Energy-food interconnectedness in Africa: A dynamic analysis of price transmission and the roles of logistics efficiency and food self-sufficiency」が、ELSEVIER社の国際学術誌『Journal of Agriculture and Food Research』(インパクトファクター:6.2)に掲載されました。
本研究は、アフリカにおけるエネルギー価格と食料価格の連動性に着目し、12か国のデータを用いて、国際エネルギー価格が現地の食料価格に与える影響を、計量経済学の手法によって動的に分析したものです。その結果、内陸国・沿岸国を問わず、国際的なエネルギー価格の変動がアフリカ各国の食料価格に大きく影響していることが明らかとなりました。また、新型コロナウイルスのパンデミックやロシア・ウクライナ戦争といった世界的なショックは、国ごとに異なる影響を及ぼしており、アフリカ諸国の脆弱性と対応の多様性が浮き彫りとなりました。
さらに、物流効率を示す「ロジスティクス・パフォーマンス・インデックス(LPI)」が、エネルギー価格の影響を食料市場に伝える重要な媒介要因である一方で、食料自給率の高さはこうした影響の緩和にはあまり効果的でないことも判明しました。 これらの知見は、アフリカにおけるエネルギーと食料市場の複雑な相互作用を明らかにするとともに、グローバルな経済ショックの中で食料安全保障を強化する政策の立案に対して重要な示唆を与えるものです。
※本研究は、日本学術振興会(JSPS)科研費24K09100(研究代表者:郭 進)の助成を受 けています。
論文へのリンク:https://doi.org/10.1016/j.jafr.2025.101985
