ようこそ熱物性研究室(三宅研究室)へ
私たちは,さまざまな材料の熱物性計測技術の開発と物性評価や,自己伝播発熱材料の発熱メカニズムとその応用技術に関する研究を行っています.特に「実用的」で高精度かつ高い空間・時間分解能を実現する評価技術と材質制御を目指しています.
熱物性値とは熱伝導率・熱浸透率・熱拡散率・比熱などの総称です.熱物性値は,例えば電子機器の信頼性向上に不可欠な放熱設計にきわめて重要なパラメータです.また,熱電材料や複合材料などの新規材料開発においても熱物性を知ることはとても大切です.これらの熱物性の測定対象物は,薄膜・微粒子・粘弾性流体などいろいろな形態があり,熱伝導率も10 -2 ~ 10 3 W/(m・K)と広範囲に渡ります.当研究室ではこれらのニーズに対応するために,レーザー光学系を基盤とした熱物性計測技術を研究しています.
自己伝播発熱材料は,金属材料が化合物を形成する際に生じる熱エネルギーで自らの化合物反応を促進させながら,巨大な熱量を生み出す材料です.この発熱材料を工業利用することを最終目的とした材料創製と発熱反応メカニズムの解明,さらには局所接合・加熱などの応用技術に関する研究を行っています.
その他,いろいろな材料物性評価に関する研究を行っています.ご興味のある方,ご連絡お待ちしております.
- News -
■ 2024/11/26 Future Technologies from SENDAI 第15回マイクロ・ナノ工学シンポジウム(2024/11/25~11/28@仙台国際センター展示棟(仙台市))が開催されました.M1村上君がタイトル「反射率温度依存性を用いた2波長レーザー光反射強度計測による表面温度の非接触測定」についてポスター発表しました.本研究も京都大学土屋研究室との共同研究成果の一部について報告したものです.反射率の温度依存性の異なる2波長のレーザー光を用いた光学系を開発し,金薄膜表面の非接触温度計測の高精度化を達成しました.同じ学科の洞出先生もご発表に来られていましたので一緒に記念写真を撮りました.ご聴講頂きました皆さまに御礼申し上げます.
■ 2024/11/15 37th International Microprocesses and Nanotechnology Conference (MNC2024)(2024/11/12~11/15@京都ブライトンホテル)が開催されました.M1村上君がタイトル「Noncontact measurement of TiNi film surface temperature using laser refleced light」についてポスター発表しました.本研究は京都大学土屋研究室との共同研究成果の一部で,今回は非接触かつ高感度にレーザー反射強度を捉えるために開発した光学系と,これを用いて調査したTiNi薄膜の温度変化に伴うレーザー反射強度の波長依存性について発表しました.2時間ほどのポスター発表時間でしたが,多くの方にご興味を持って頂き,大変有意義な議論をさせて頂きました.ご聴講頂きました皆さまに御礼申し上げます.
■ 2024/9/18 日本実験力学会2024年度年次講演会(2024/9/17~9/19@山形大学米沢キャンパス)にてナノ・マイクロ機能物性材料分科会オーガナイズドセッション「新しい機能性材料探索の最前線とマイクロ・ナノ領域物性計測技術」を開催しました.基調講演では茨城大学西剛史先生に「これまでの私の物性測定研究と今後の展開」と題して,学生時代から現在までのご研究の成果や苦労話,また今後の抱負など,普段では伺えない貴重な内容についてご講演頂きました.ありがとうございました.三宅は「冷間圧延を施した A5052 の微視的熱伝導性」について口頭発表しました.今回は初日午前中のセッションだけの参加となってしまいましたが,大変有意義な時間でした.
■ 2024/9/13 日本機械学会2024年度年次大会(2024/9/8~9/11@愛媛大学城北キャンパス)でM1村上くんが「レーザー反射光強度計測による金属膜表面温度の非接触測定」について口頭発表しました.また神戸高専専攻科2年幾島君が「多孔質Niめっきを用いたAl/Ni多層粉末材料の発熱特性」をポスター発表しました.関係の先生方・学生の皆さま,ありがとうございました.
■ 2024/8/19 Sensors and Matrials Vol. 36 No. 8(3)に論文2報が公開されました.
M1村上君の論文「Noncontact Temperature Measurement of Metal Surfaces Using Reflected Laser Beam」も採択されました.おめでとうございます!
■ 2024/7/24 ホームページを開設しました