











ようこそ熱物性研究室(三宅研究室)へ
私たちは,さまざまな材料の熱物性計測技術の開発と物性評価や,自己伝播発熱材料の発熱メカニズムとその応用技術に関する研究を行っています.特に「実用的」で高精度かつ高い空間・時間分解能を実現する評価技術と材質制御を目指しています.
熱物性値とは熱伝導率・熱浸透率・熱拡散率・比熱などの総称です.熱物性値は,例えば電子機器の信頼性向上に不可欠な放熱設計にきわめて重要なパラメータです.また,熱電材料や複合材料などの新規材料開発においても熱物性を知ることはとても大切です.これらの熱物性の測定対象物は,薄膜・微粒子・粘弾性流体などいろいろな形態があり,熱伝導率も10 -2 ~ 10 3 W/(m・K)と広範囲に渡ります.当研究室ではこれらのニーズに対応するために,レーザー光学系を基盤とした熱物性計測技術を研究しています.
自己伝播発熱材料は,金属材料が化合物を形成する際に生じる熱エネルギーで自らの化合物反応を促進させながら,巨大な熱量を生み出す材料です.この発熱材料を工業利用することを最終目的とした材料創製と発熱反応メカニズムの解明,さらには局所接合・加熱などの応用技術に関する研究を行っています.
その他,いろいろな材料物性評価に関する研究を行っています.ご興味のある方,ご連絡お待ちしております.
- News -
■ 2025/11/19 38th International Microprocess and Nanotechnology Conference(2025/11/17~11/20@KFC Hall and Rooms(東京都墨田区))にて,M2村上君が「Noncontact temperature measurement of TiNi shape memory alloy film surface」について,B4伊藤君が「Investigation of factors of Al/Ni multilayer powder in view of crystallite size and micro-scale heat conduction」についてポスター発表しました.会場では合同研究会で一緒の京都先端科学大学の学生ともお会いできました.多くのご指導ご意見を賜りました皆さまに御礼申し上げます。
■ 2025/11/17 Future Technologies from UTSUNOMIYA 第16回マイクロ・ナノ工学シンポジウム(2025/11/10~11/13@ライトキューブ宇都宮(栃木県宇都宮市))にて,M2村上君が「反射率温度依存性を用いた非接触温度計測における熱変形誤差とその補正方法の検討」について,三宅が「粉末X線回折法を用いたAl/Ni多層粉末の圧延条件と微細構造および発熱特性に関する研究」について発表しました.1300名を超える参加者と700件以上の発表に加え,69社の企業・関係団体様からの出展・スポンサーシップにもご協力頂き,お陰さまで昨年以上に大盛況でした.ご聴講にお越しいただきました皆さまに、あらためて御礼申し上げます.
■ 2025/9/29 9/20(土)に京都先端科学大学生津研究室と合同研究会を開催しました.幹事村上君のコメントです.「当日は,十分な発表および質疑応答の時間を設け,両研究室から計14名がそれぞれの研究の進捗を発表し,活発な議論を行いました.前回は研究の背景や目的に焦点を当てた内容が中心でしたが,今回は実験結果とその考察に重点が置かれ,これらに対して具体的な質問が多く寄せられるなど,有意義な会となりました.一方で,両研究室の学生が抱える課題を互いの技術で解決する段階にはまだ至っておらず,より踏み込んだ議論が必要であると感じています.次回は本年度最後の開催となりますので,良い締めくくりとなるよう研究に一層励んでまいります.」
■ 2025/9/19 日本実験力学会年次講演会2025(2025/9/16~9/18@龍谷大学瀬田キャンパス)にて,オーガナイズドセッション「新しい機能性材料探索の最前線とマイクロ・ナノ領域物性計測技術」を開催しました.口頭発表9件についてご講演が行われました.発表は主に学生が主体となって行われました.本研究室からはM2村上君が「反射率温度依存性を用いたマイクロスケール金属配線膜の過渡温度測定」について,B4伊藤君が「エポキシ樹脂/フィラー系放熱材料におけるフィラー含有率が熱物性に及ぼす影響」についてそれぞれ発表しました.伊藤君は初めての学会発表でしたが,多くの質問やコメントを頂き,大変良い経験になったことと思います.ご聴講にお越しいただきました皆さまにあらためて感謝申し上げます.
■ 2025/9/19 日本機械学会2025年度年次大会(2025/9/7~9/10@北海道大学札幌キャンパス)にて,オーガナイズドセッション「J224マイクロ・ナノ機械デバイスとその信頼性」を開催しました.口頭発表18件,ポスター発表15件のご講演が行われました.本研究室のM2村上君は「反射率温度依存性を用いた2波長レーザー光反射強度計測による非接触温度マッピング」についてポスター発表しました.おかげさまで口頭発表もポスター会場も会場は満員状態で大変活気のある議論が行われました.参加いただきましたすべての皆さまに感謝申し上げます.