摂南大学薬学部環境衛生学研究室
発表論文
2006年度 発表論文
- 洗濯性能向上のためのオゾンガス利用
- 日本医療環境オゾン研究会会報, Vol.13, No.2, pp. 33〜38, (2006.5)
- 広直樹、廣瀬潤、小柳清夏、中室克彦
- 不飽和化合物とオゾンを反応させると親水性基の生成を認め、オレイン酸、キャロットジュースなどの実汚れの洗浄にオゾンが有効であることを実証した。
- Malathione residue in wheat kernels is degraded by thion organo-phosphorus pesticide-specific carboxylesterase
- J. Health Science, Vol.52, No.3, pp.221〜227, (日本薬学会) (2006.6)
- K. Yoshii, Y. Tonogai, H. Ueno, and K. Nakamuro
- ポストハーベスト残留農薬試験法において,小麦穀粒中の残留マラチオンが水膨潤処理時に有機リン殺虫剤特異的カルボキシエステラーゼによって分解されることを初めて明らかにした。
- バイオフィルムモデルを用いたオゾン水による殺菌・除去効果の基礎的検討
- 日本医療環境オゾン研究会会報, Vol.13, No.3, pp. 50〜56, (2006.8)
- 立川眞理子、手塚雅勝、山中健三、中室克彦
- 環境常在菌を用いて簡易に形成させたバイオフィルムモデルと流水式連続曝露装置を用いてオゾン水の殺菌除去効果を検討したところ、バイオフィルムを構成する細菌によってオゾン水による殺菌・除去効果が異なることを明らかにした。
- 17β-Estradiol enhances contact hypersensitivity
and IFN-γ expression in inflamed skin of BALB/c mice
- Toxicol. Lett. Vol. 166, No. 1, pp. 60〜66, (Elsevier Science Ireland Ltd.) (2006.9)
- F. Sakazaki, H. Ueno, K. Nakamuro
- BALB/cマウスのOXA惹起接触性皮膚炎モデルにおいて,17β-エストラジオールが炎症性サイトカインのIFN-γ mRNA発現を増強し、皮膚炎を増悪化させることを明らかにした。
- 土壌・地下水汚染における環境リスクのとらえ方−六価クロムについて−
- 地下水技術, 第48巻, 第10号, pp. 37〜46, (2006.10)
- 中室克彦
- 金属類の土壌汚染事例のうち比較的多い六価クロムのヒトに対する健康保護の観点から、クロム化合物の化学形、理化学的性状、自然界における存在形態および挙動と分布、各種クロム化合物の用途、毒性および生体内代謝について解説した。
- 炎症反応およびアレルギー反応に及ぼすオゾン化オイルの影響
- 日本医療環境オゾン研究会会報, Vol.13, No.4, pp. 67〜73, (2006.11)
- 片岡裕美、扇間昌規、市川厚、坂崎文俊、中室克彦、山本格士、廣田誠一
- 慢性的皮膚炎症疾患の治療に適応されているオゾン化オリーブオイルをマウス耳介に塗布したところ、血管拡張、腫脹、表皮の肥厚などの炎症反応を引き起こすことを示した。
- オゾン処理型循環ろ過機を用いた浴槽水の安全性に関する調査研究
- 日本医療環境オゾン研究会会報, Vol.13, No.4, pp. 79〜85, (2006.11)
- 寺尾智恵美、寺尾禮二、土居奈津子、中室克彦
- 完全オゾン処理型循環ろ過機を浴用水に適用し、循環水の平均オゾン濃度、浴室の期中オゾン濃度、浴槽水中大腸菌群およびレジオネラ属菌を測定し、安全性を確認した。
- Contribution of Thioredoxin Reductase to T-Cell Mitogenesis and NF-κB DNA-Binding Promoted by Selenite
- Antioxid. Redox Signal. Vol. 9, No. 1, pp. 115〜121. (Mary Ann Liebert, Inc.) (2007.1)
- H. Ueno, H. Kajihara, H. Nakamura, J. Yodoi, K. Nakamuro
- 亜セレン酸がマウスT細胞幼若化反応を促進するとともに,その促進作用はthioredoxin reductaseによるNF-κBの活性化を介することを初めて明らかにした。
- Identification of carboxylesterase metabolites of residual marathion in wheat kernels using semi-micro radio liquid chromatography
- J. Health Science, Vol. 53, No. 1, pp. 92〜98, (日本薬学会) (2007.1)
- Y. Yoshii, T. Tonogai, J. Katakawa, U. Ueno, and K. Nakamuro
- 小麦穀粒中の残留マラチオンが、公定法による分析の際に酵素的に分解して定量することができないため、その原因酵素を同定するためにRI標識したマラチオンを用いて分解物の同定を行ったところ、マラチオンモノカルボン酸とそのジカルボン酸が主として産生することから、小麦穀粒中にはマラチオンを分解するカルボキシルエステラーゼが存在することが明らかとなった。