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(Word)
1.概要 2.動画を作る 3.動画を再生する 1.1.「映画字幕」のようなテキスト
1.動画deテキストの概要
私たちが教室で使う語学教材の多くは紙に印刷された文字資料(テキスト)と音声資料から成ります。そして音声資料はふつうカセットテープやCDで提供されます。カセットテープでは目的の音声を再生するために該当個所を探す苦労がありますが、CDならずいぶん楽です。ただし、内容が難しかったり音声のスピードが速かったりすると、音声と対応する文字の箇所を見失いやすくなります。
1.2.何に使うの?
そこで外国映画の字幕を考えてみます。外国映画ではふつう外国語のセリフに日本語による字幕が付きます。セリフと字幕の意味内容は完全に一致しています。もちろんそのように作ってあるからです。つまり映画の場合はフィルムやテープ(最近はDVD)に音声と文字が一体となっています。この状態というのは音声と文字を常時、しかも正確に対照することを保証してくれます。では字幕入り映画から人物や風景などの「画」を取り去ってみましょう。文字の方も日本語訳ではなく、外国語音声をそのまま文字で表記したものにしてみます。これでは映画として楽しめませんが語学学習には十分です。いや、むしろ音や文字に集中できるので都合がよいともいえます。「画」のスペースを有効に使えばより多くの情報をのせることもできますし、文字を大きく表示して視認性をアップすることもできるでしょう。この種の映像は何も特別なものではありません。テレビCMではナレーションと画面上の文字を同期させることはごくありふれた手法です。よほど見栄えのよいものを作るならそれなりの道具と技術が必要ですが、ワープロ上の文字とテープやCDの音を同期させて「画なし映画」を撮影するだけなら、PCでいとも簡単にできてしまいます。見た目に美しいものを得るならPowerPointやFlashを使う方法もあるのですが、ここでは最も手軽なWordとWindows Media Encoder(以下「WME」)を使った方法をご紹介します。
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動画を再生
そもそもこのようなものがなぜ必要なのでしょうか?私が担当する中国語の授業では「シャドウイング」の手法を取り入れています。シャドウイングは文字を参照せずに行うものですが、その前段階として文字を参照する「サイマルリーディング」を行います。サイマルリーディングでは発話しながら音声と文字を追いかけねばなりませんので高度な集中が必要なのですが、油断すると参照すべき箇所を見失い、しばらくは作業に復帰できないこともあります。そこで私はTVディスプレイなどで音声とそれに対応する文字を提示する、つまり学生に対して「映画字幕」式に音と文字の情報を一体化させたかたちで与えることができればサイマルリーディングの学習効果がより確実になるのではないかと考えたのです。いざ始めてみると訳読などの作業でもたいへん都合がよいことが分かりました。一度に提示できる分量はそれほど多くありませんので、学生にとっては参照すべき箇所が常時把握できるからです。テキストにブランクを設けて動画をつくり、ディクテーションの宿題としてそれを配布したこともあります。考えられる利点を下にまとめてみましょう。
音声と文字表記の対応が一目瞭然。参照箇所の指示がいらない。
文字の表示にワープロ使うのでレイアウトが自在であり、多言語の混在が可能である。
音声と文字を1つのもの(ファイル)として扱えるので管理や配布が容易。
文字を画像として扱うので、再生側が対応プレイヤーさえ持っていればOSやフォント環境に依存しない。
1.3.必要なもの
ワープロソフトは「Word」や「一太郎」など使い慣れた任意のものが使えます。Windowsに標準で入っているワードパッドでもかまいません。動画ファイルの作成には「Windows Media Encoder(以下では省略してWMEと称す)」が必要ですが、Microsoftのサイトから無料でダウンロードできます。ハードウエアの条件として、ペンティアム4程度の処理能力を持つCPUが必要です。CPUパワーが足りないと動画にコマ落ちが生じます。次へ
Last Update : 05/02/02
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