産業衛生学
4年次(A〜Fクラス)・前期・1.5単位 担当者:中室克彦
授業概要・目的・到達目標
- [健康と環境]C11健康:(3)疾病の予防【職業病とその予防】
 - [健康と環境]C12環境:(1)化学物質の生体への影響 【化学物質の毒性】【非電離放射線の生体への影響】
 - [健康と環境]C12環境:(3)生活環境と健康【廃棄物】
 
授業方法と留意点
教科書および黒板への板書によって説明する。必要に応じてプリントを配布する。
科目学修の効果(資格)
労働安全衛生法による衛生管理者および作業環境測定士の資格取得に必修。
授業テーマ
| 回数 | 授業テーマ | 内容・到達目標 | 
|---|---|---|
| 1 | 【化学物質の毒性】 | 有害化学物質による人体影響防御の法的規制(化審法など)を説明できる 環境ホルモンの健康影響と予防策を説明できる  | 
| 2 | 【非電離放射線の生体への影響】 | 非電離放射線の種類を列挙できる 紫外線の種類を列挙し、その特徴と生体におよぼす影響について説明できる  | 
| 3 | 【廃棄物】 | 廃棄物の問題点を列挙し、その対策を説明できる。 マニフェスト制度について説明できる PRTR法について概説できる  | 
| 4 | 【職業病とその予防】 疾病予防と健康管理 地域における保健活動  | 
第一、二、三次予防を説明できる 生活習慣病を説明できる 健康診断を概説できる 保健医療制度を概説できる  | 
| 5 | 【職業病とその予防】 産業保健 労働衛生関連法規  | 
産業保健の意義、歴史や役割を説明できる 労働基準法・労働安全衛生法・作業環境測定法を概説できる  | 
| 6 | 【職業病とその予防】 職業病と業務上疾病 有害物質の生体内運命 許容濃度の考え方  | 
職業病を定義 有害物質の吸収・排泄・分布や有害物質の量-反応関係を説明できる 経気道毒性を説明できる  | 
| 7 | 【職業病とその予防】 労働環境と健康障害 1.金属中毒  | 
水銀化合物・鉛化合物・カドミウム・ヒ素・クロムなどの有害金属の健康障害を説明できる | 
| 8 | 【職業病とその予防】 労働環境と健康障害 2.有害ガス中毒  | 
一酸化炭素・シアン化水素・硫化水素・ホルムアルデヒドなどの有害ガスの健康障害を説明できる | 
| 9 | 【職業病とその予防】 労働環境と健康障害 3.有機溶剤中毒  | 
芳香族炭化水素(ベンゼン・トルエンなど)・塩素系脂肪族炭化水素・塩素系芳香族炭化水素・ノルマルヘキサン・二硫化炭素などの有機溶剤の健康障害を説明できる | 
| 10 | 【職業病とその予防】 労働環境と健康障害 4.芳香族ニトロ・アミノ化合物中毒  | 
ジニトロベンゼン・クロロニトロベンゼン・1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン・アニリン・クロロアニリン・ジフェニルアミン・ベンジジン・2-ナフチルアミンの健康障害を説明できる | 
| 11 | 【職業病とその予防】 労働環境と健康障害 5.じん肺症  | 
珪肺・アスベスト(石綿)肺・滑石肺・ろう石肺・アルミナ肺・黒鉛肺・炭素肺などのじん肺の健康障害を説明できる | 
| 12 | 【職業病とその予防】 労働環境と健康障害 6.職業癌  | 
ベンジジン・β-ナフチルアミン・クロム酸塩・タール・ヒ素などの職業性発癌物質の健康障害を説明できる | 
| 13 | 【職業病とその予防】 労働環境と健康障害 7.物理的要因による職業病、産業疲労  | 
熱中症・騒音・振動・電離放射線・紫外線・赤外線・レーザーなどの物理的要因による健康障害を説明できる | 
関連科目
環境衛生学I、環境衛生学II
教材等
- 教科書
 - 佐谷戸安好監修「最新公衆衛生学」(廣川書店)」
 - 日本薬学会編「衛生試験法要説」(金原出版)
 - 参考書
 - 澤村良二、中村健一編「薬学領域の公衆衛生学」(南山堂)
 - 日本薬学会編「衛生試験法注解」(金原出版)
 
学生へのメッセージ
就職先のどのような職業現場においても、何らかの関わりを持つ。そのため、産業衛生学は、どのような職種においても重要となる。
評価方法(基準)
定期試験、授業への出席回数、授業中の受講態度や応答などによって評価する。