衛生薬学実習 a (公衆衛生学研究室の担当分)
3年次(A〜Fクラス)・前期・4単位 担当者:中室克彦
授業概要・目的・到達目標
[健康と環境]C12環境:(2)生活環境と健康【水環境】【大気環境】【室内環境】
公衆衛生学実習は公衆衛生学Iに基づいて行う実験化学であり、実験を通じて理論の実際を体得し、実験の技術を自らの手で実践するものである。この実習では衛生試験法に準拠した水質試験および空気試験を行い、水道水の水質基準項目、水質汚濁の指標、室内環境を評価するための指標および大気汚染の指標となる物質などの測定方法を習得する。
授業方法と留意点
実習は2〜3名のグループを組み、内容の異なる4群をローテーションしながら順次行う。実習内容は必ず予習しておくこと。
科目学修の効果(資格)
国試対策として衛生薬学領域の環境分析分野を網羅する。学校薬剤師や衛生行政と関連がある。
実習テーマ
| 回数 | 実習項目 | 内容・方法 等 | 
|---|---|---|
| 1 | 導入講義(総論・各論) | 実習を受けるに当たっての諸注意、各実習項目の概要説明、実験器具の配布、洗浄 | 
| 2〜6 | 水質試験法 飲料水I  | 気温、水温、pHの測定 | 
| 残留塩素の定量(DPD法) | ||
| 塩素要求量、塩素消費量の測定 | ||
| 水質試験法 飲料水II  | 硝酸態窒素の定量(サリチル酸ナトリウム法) | |
| 総硬度の定量 | ||
| 過マンガン酸カリウム消費量の測定 | ||
| 水質試験法 下水・汚水  | 透視度、水温の測定 | |
| 溶存酸素の定量(ウインクラー法) | ||
| 生物化学的酸素要求量の測定 | ||
| 化学的酸素要求量の測定(酸性高温過マンガン酸法) | ||
| 空気試験法 室内空気・大気汚染  | 気温、気圧、気湿、カタ冷却力、気動、感覚温度の測定 | |
| 二酸化炭素、ホルムアルデヒドの定量(検知管法) | ||
| 窒素酸化物の定量(ザルツマン法) | ||
| 硫黄酸化物(二酸化イオウの定量) | ||
| 演習・器具片づけ | 水質試験法:飲料水、下水・汚水 | |
| 空気試験法:室内空気・大気汚染 | ||
| 実験器具の点検、収納 | ||
| 7 | 実習試験 | 筆記形式 | 
関連科目
公衆衛生学TおよびU、産業衛生学など
教材等
- 教科書
 - 「衛生薬学実習 環境衛生学」実習書(660円)
 - 「衛生試験法・要説」日本薬学会編、南山堂(4,800円)
 - 参考書
 - 「衛生試験法・注解2005」日本薬学会編、金原出版(25,000円)
 
学生へのメッセージ
公衆衛生学Tの講義ノートなどを復習しておくこと。また、当日行う実習項目については予め実習書をよく読み、試験法の意義、原理、注意点などをよく把握しておくこと。
評価方法(基準)
実習への出席回数、実習態度、質問への対応、レポートおよび実習試験によって総合的に評価する。