Shakespeareの例のScottish Playを上演しました



UPDATE 2024-12-05

Shakespeare原作の演目の中で、劇場内でタイトルを言うと不吉なことが起きる、という噂もあるお芝居 Macbeth を、2024年10月8日(火)10号館7階の小スタジオで上演しました。

 
今回はオーストラリアの劇団THATによる、聴衆が何人も参加する演出です。学生たちは、有名な3人の魔女のうち2人、主人公と共に予言に人生を動かされたバンクォー(亡霊としても登場)、父王が暗殺された皇太子マルコム、伝令や暗殺者、といった役どころを、原作を反映した英語のセリフで演じました。

参加した学生の声:

「俳優さんの眼力がすごかった」

「暗いところでこっちに向かってくる迫力があった」

「シェイクスピアの英語でセリフを覚えるのを、がんばりました」

「プロは一人で何役も演じていて、全部ちがう感じになっていた」

この日は国際学部2年・3年・外国語学部4年と、卒業生が教員になったクラーク高等学院天王寺校インターナショナルコースの2年生のみなさんが集まりました。国際学部の1年生は残念ながらこの時間帯に必修科目があり、「観たい~」という声をあげながらも次回の学内公演のチャンスに希望をつなぎました。英語科の教職課程で学ぶ学生にとっては、この日の朝に教職学生向けに開催された劇団THATの俳優によるドラマワークショップに続いて、全身を使ったコミュニケーションの効果を実感する機会となりました。ぜひ、来年度も海外の俳優をお迎えしたいと願っています。

(国際学部教授 齋藤安以子)

IUのコンサート会場でインタビュー調査を行いました[森ゼミナール]



UPDATE 2024-08-07

私たち摂南大学国際学部森ゼミナール4期生は、2024年7月6日Asueアリーナ大阪で行われた「2024 IU H.E.R. WORLD TOUR CONCERT IN OSAKA」において、このコンサートに参加する方たちにインタビュー調査を行いました。

このインタビュー調査は、私たちゼミ生の研究テーマでもある韓国の公共外交や韓国ポップカルチャーの波及力の基礎調査となりました。韓国アイドル(アーティスト、俳優)が、海外のファンにどのような影響を及ぼしているのかをインタビュー調査を通して把握できればと思い行いました。当日は、私たちゼミ生7人が2人もしくは3人のグループに分かれて調査を実施しました。会場付近でコンサート開場を待っているIUの公式ファンクラブ「UAENA(ユエナ)」の方々など15組にご協力いただきました。

 

 

インタビューイ(インタビュー対象者)に対しては、必ず質問する必須項目を設けました。項目は次の通りです。

①IUを好きになったきっかけ

②韓国を訪れたことはあるか

③IU以外に好きな韓国の歌手/グループはいるか

④日韓関係が「悪化」していたといわれる時期はどのようなファン活動をしていたのか。

⑤IUへの好意は韓国への印象にどのような影響を与えていると思っているのか。

これら必須項目を踏まえた上で、内容の発展可能性が見込まれれば、インタビューイの関心をさらに深く探っていく手法(半構造化インタビュー)を取りました。

①の項目では、歌手活動だけではなく、俳優としても活躍するIUへの熱い回答をたくさん聞くことができました。また、本記事筆者(川内)のチームが⑤の質問をすると、インタビューをしたすべての方たちが、「(IUを通して)韓国のことをもっと好きになった」と回答したのが、最も印象に残っています。

筆者が尋ねてみたかった質問は「IUが広告モデルになっているという理由で買った商品はあるか」というものですが、この質問には「ニューバランスのスニーカー」と回答したファンの方がいました。IUのコンサート会場ではニューバランスのスニーカーを履いているファンが多いという「噂」を聞いたことがありましたが、実際にそうしている人の声を直接聞くことができました。また、実際にファンの足元を見ていると、ニューバランスのスニーカーを履いている人たちがたくさんいました。この「噂」についてはある程度実証できたのではないかと思います。IUが持つ知名度と影響力を把握できました。

ここで、インタビュー調査をしたゼミ生の感想を少し紹介したいと思います。

「現場でインタビュー調査をするのは初めてだったので、1組目に声をかける時はとても緊張しましたが、大変丁寧に答えていただきました。話すのが楽しく感じてきて、2組目以降はあまり緊張せずに挑めました。 最後に、中国から来た方々にもインタビューできました。言語の壁もありましたが、とてもいい経験になったと思います。 私たちの研究に役立つようなお話を沢山聞くことが出来て、インタビュー調査をして良かったと思いました!」

「IUだけを長年応援している人が多いと感じた。K-POPでは、マーケティングの戦略として、同一会社に所属しているアーティストらがコラボしたり、楽曲を互いにカバーすることで、オーディエンスが違うグループにも関心を持つようなことも行っている。その結果、いくつかのグループに同時に関心を持ったりする人が多いようだ。しかし、IUのファン場合は、他のアーティストには目移りせずIUだけを応援しているように見えた。さらに、IUが今までの芸能活動で歌手以外(俳優など)の活動もしてきた影響からだろうが、ドラマで見てIUを好きになったと話した人も多かった。私もIUが出ているドラマを何作か見たことがあるが、歌手が本職であるとは思えないほど演技力もすばらしく、ドラマからIUに関心を持つ人が多いことも理解出来た。今回会場を見た限りでは、男女比において圧倒的に女性が多かった。年齢比はそれほど大きく偏りがないように見えた。10代に見える若い人もたくさんいたが、年配の方も多く見かけた」

どのゼミ生にも共通していた感想は、初めは緊張をしていたが、ひと声かけると緊張はほぐれ、楽しくインタビューをすることができたというものでした。筆者も、このインタビューを通し、座学では学ぶことが難しい、貴重な現場の声を聞くことができました。

なお、筆者は、実際にこの日行われたコンサートに参加してきました。IUのコンサート自体が初めての経験だったので、座って鑑賞するスタイルにはすごく驚きました。また、この日参加していた「UAENA(ユエナ)」の方たちは、IUが話す言葉を、通訳者の翻訳を通す前にリアクションをしている方たちが多く、韓国語を理解できる日本人の方が多いのではないかと感じました。そして公演中のIUは、約10年ぶりの大阪公演ということもあり、関西弁を話してくれる姿をたくさん見せてくれました。たくさん感動し、忘れることのできない一日になりました。

【ジウニ(IUの本名イ・ジウンをより親近感のある呼び方にしたもの)のその一言も、その笑顔も、イルエナ(日本のIUのファンの愛称)にとっては大きな意味】

最後になりますが、当日のインタビューにご協力してくださった皆様、特に「UAENA」の皆様に、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

(国際学部3年生 森ゼミナール 川内双葉)

スペイン語プレゼンテーションコンテストを開催しました Concurso de Ponencia en Español



UPDATE 2024-07-28

2024725日(木)、国際学部3年生科目の「スペイン語を通して学ぶラテンアメリカ社会」の授業においてラテンアメリカの社会文化についてのプレゼンテーションコンテストを実施しました。この授業はスペイン語を学びながら、スペイン語圏であるラテンアメリカの社会文化を深く知ることを目的としています。学期の終盤には各自が特に興味を持った事象を探究し、スペイン語で発表しました。 

学期を通してラテンアメリカ各国の特徴や文化、社会問題についてスペイン語の文章を読みながら、知識を得て、受講生それぞれが関心を深めてきました。このコンテストでは受講生それぞれがラテンアメリカの文化や社会問題をひとつ取り上げて、3週間にわたってリサーチして、スペイン語でスライド5枚と原稿を作成しました。発表時間は45分でした。 

受講生が選んだテーマは以下の通りです。 

  • 「メキシコのチョコレート」 
  • 「ボリビアのオルーロのカーニバル」 
  • 「フィデル・カストロの名言」 
  • 「ラテンアメリカの先住民文化~民族衣装と食文化~」 
  • 「コロンビアの花祭り」 
  • 「ブラジルの自然エネルギー事業」 
  • 「メキシコのマリアッチ」 
  • 「グアテマラのコーヒー」 

1位は「オルーロのカーニバル」のプレゼンを披露した三澤夢花さん、2位は「グアテマラのコーヒー」について発表した山本竜誠さんでした。受賞者の発表に限らず、すべての発表が、歴史を踏まえたうえで現代におけるラテンアメリカ文化の多様性や面白さを感じさせる内容でしたし、フェアトレードや代替エネルギーといった現代世界が取り組むべき問題についてもリサーチされており、濃い内容の発表になりました。 

全員が教員の想定以上の長文の原稿を用意してくれました。その分、話す内容の暗記には苦労した様子で、所々言葉に詰まりましたが、最後までスペイン語で一貫してスペイン語で説明してくれました。1年後期からスペイン語の学習を始めて2年間、スペイン語学習に真剣に取り組んできた成果が、発音やイントネーション、作文力に表れていました。実践的な場面でスペイン語の発話の回数を増やせれば、大きくスキルアップすると思われます。これからもスペイン語圏への関心を深めるとともに、スペイン語の学習も続けてくれることを願っています。 

(文・写真:国際学部教授 藤井嘉祥) 
関連記事:https://www.setsunan.ac.jp/intlstudies/w/classes-post/スペイン語%E3%80%80関連/

 

チームメンバーの価値観を共有するワークショップ



UPDATE 2024-07-24

 2024年7月23日(火)3時限目(13:20~14:50)、京都府京田辺市「南部まちづくりセンター(通称:ミライロ)」を拠点に活動なさる市民・学生団体のみなさまにお越しいただき、国際学部小林基ゼミの3回生9名のためのワークショップを実施していただきました。

 お越しいただいたのは、地域の子どもたちのための企画イベントを行う「三山木まちづくり協議会子ども部会」および、ミライロの土曜カフェ「亜細亜屋台系喫茶 日々あらた」の松下 唯さん、学生たちと社会人の交流を促進する企画イベントを行う学生主体のグループ「接続使」メンバーの安田なつみさん、村上優太さんです。

 当該ゼミではまちづくりをテーマとしており、「まちの人々とかかわりながら自分を知ろう」を目標に掲げています。この日は、さまざまな社会活動を行う際にメンバー同士の多様な価値観を共有するためのカードゲーム「エンゲージメントカード」を体験し、メンバーが大事にする価値観をお互いに知ることを目指しました。

ファシリテーションをする松下さん

 カードには「友情」「愛」「向上心」「知性」などと、多様な価値を表す88パターンのキーワードが書かれており、その中から取捨選択して最終的に自分が最も重視したい7つのキーワードを残します。それらをグループでシェアすることで、自分たちが活動をしていく上でどんなことを目標にすべきか、どのようなチームを作りたいかを言語化して検討することができます。

 学生たちは接続使のみなさんといっしょに、入念にご準備いただいた松下さんのファシリテーションの下で、楽しく熱心にワークショップに取り組みました。お互いの手元に残ったキーワードを共有し合う際には、「意外!」とか「イメージ通り」といった感想が飛び交いました。自分や他のメンバーが大切にする価値観についてあらためて熟考する貴重な機会になりました。

 さらに追加のワークショップとして、「地域の伝統を受け継いでいくために地域住民同士が協力できること」についてのブレインストーミングを行いました。ゲストのみなさんとともに、学生たちは地域貢献のアイデアをたくさん提案することができました。

 

4人一組で実施したブレインストーミング

 自分たち自身の関心ややりたいことが地域社会への貢献といかに無理なく結びつくのか。ゲストのみなさまとの交流を通じ、学生の視野は広がりつつあります。引き続きまして、みなさまより学生たちの成長を見守っていただきたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

<関連リンク>

・「亜細亜屋台系喫茶 日々あらた」インスタグラム https://www.instagram.com/hi.bi.arata(外部リンク)

・「接続使」インスタグラム https://www.instagram.com/setsuzoku_shi_/(外部リンク)
小林基ゼミナール | 摂南大学 国際学部|オリジナルサイト (setsunan.ac.jp)

(国際学部講師 小林基)

日本文化を英語で伝える:科目「Japanese Society and Culture」の学期末



UPDATE 2024-07-16

国際学部2年生の必修科目の一つ「Japanese Society and Culture」では、日本文化や時事ニュースなどを英語で語り、伝えられるようになることを目指して学んでいます。学期末は、クラスごとにいろいろな形で、英語での情報発信や動画制作などを行います。

2024年7月15日(月曜)は前期14週目にあたり、あるクラスでは動画のコンテストを、別のクラスではライブのプレゼンテーション発表を行いました。テーマを各自が選んだクラスでの題材例は

・Karaoke scoring …カラオケマシーンの自動評点の仕組み。歌の上手下手でスコアがつくのではない??

・Mizura… 「みずら」と呼ばれる髪型の歴史。形状や、どんな人のためのものか、アジアの他の国ではどうか、など

・Japanese “Yaki”… 日本語の「○○焼き」という表現は、調理方法にも陶器の製法にも火祭りの名称にも使われていること

・Judo uniforms… もともと白のみだった柔道着が、いつからどのような理由で白と青の柔道着を導入したのか(実物着用)

・Bike component… 各国の主要自転車メーカーが、日本で生産した重要な部品をロードバイクに採用している(実物持参)

画像は、ロードバイクの実物を使った発表の様子です。先に発表を終えた学生が、黒子(くろこ)のようにアシスタントを務めてくれました。

追って、他のクラスや発表のお話も投稿予定です。お楽しみに!
(文・写真 齋藤安以子) 

インドネシアの大学と連携交流授業を実施



UPDATE 2024-07-15

20247月12日(金)、インドネシア・ジャカルタLIA(リア)大学(Universitas LIA)と連携授業を実施しました。 

LIA大学は、本学グローバル教育センターの前身である国際交流センターの派遣プログラムを実施したり、つい先月までは本学部4年次生がインドネシア政府奨学生として留学するなど、摂南大学と緊密なつながりがあります。 

 LIA大学には日本語を学ぶ学生が多く、今回、国際学部3年次開講科目「インドネシア語で考える現代社会」において連携交流授業を実施しました。授業のテーマは「若者のライフスタイル」です。 

 授業では、まずLIA大学の学生たちが4班に分かれ、 

「インドネシア人学生の起床時間と人気のゲーム」 

「インドネシアのポピュラー音楽」 

「インドネシアのコンビニ」 

「若者の間で流行っていること」 

について、それぞれ日本語で10分程度の発表をしました。


そのあと
6班に分かれた摂南大生が 

「日本のコンビニへ行ってみよう」 

「大阪でカフェしてみる??」 

「USJを楽しもう」 

「『おはよう』から『おやすみ』まで─日本の若者の日常─」 

「花火」 

「(摂大寝屋川)キャンパスをぶらぶら」 

といったテーマについて、それぞれインドネシア語でプレゼンテーションをしました。学生にとって普段学んでいる外国語を使って、その言語のネイティブスピーカーに向かってプレゼンをする絶好の機会となりました。 


 この授業には、2年次の「総合インドネシア語」受講生も参加しました。連携授業は同年代の日本の学生とインドネシア人学生との交流の場と化し、質疑応答も大いに盛り上がり、予定の時間を大幅に過ぎてしまうほどでした。 

 以下、紙幅の関係ですべてを掲載するわけにはいきませんが、参加学生からのコメントを一部抜粋してご紹介します。 

・自分と同じ世代のインドネシア人がどんなことに興味があるのか知ることができたのでとても有意義だった。 

・実際に同世代のインドネシアの学生たちとお互いの国の流行しているものなどを共有できてとても楽しかったです。 

・授業では取り上げることのできないようなインドネシアの人のライフスタイルを知ることができた。また、流行しているスマホゲームが日本でも少し流行っていたもので少しびっくりした点もありました。 

・お互いの言語を使って発表することがとてもいい経験になった。zoomではあったが、お互いの顔などが見られてよかった。 

LIA大学の人のノリが良くて質疑応答の時にとても笑ったし、楽しめた。 

・面白くて楽しかったです。インドネシアの子たちと年齢とかもほぼ同じで、国は違うけどKPOPとかゲームとか思ってることも似ていて、通じてる感じがしました。 

・本場のインドネシア語を聞いてとても刺激になった。 

・お互いの言語で発表できて良い機会でした。合間に手を振ると振り返してくれたり質疑応答などをして、リアルタイムで繋がっていると感じられました。 

・現地の方との話す機会が出来てネイティブのインドネシア語を聞けたり、インドネシア人の日本語が上手くて、もっと勉強しないとな、と思いました。 

・現地の学生とコミュニケーションを取れてよかった。おんなじマインドを感じた。 

LIA大学の皆さんの日本語がすごく上手でした。日本の文化のことをもっと好きになってほしいです。また日本語ももっと勉強してほしいなと思いました。 

・摂南大学の先輩方の発表もインドネシア語がとてもスムーズに話せていてすごいなと思いました。僕ももっとインドネシア語を勉強して話す練習してスムーズに話せるようになりたいと思いました。 

・お互いが異なる言語を話すことで異文化を知ることができていい経験になった。言語の壁を超え、コミュニケーションをすることで多くの知識を知ることができた。 

・伝わらないと思っても、気持ちを込めて話すとなんとか理解してもらえるなという風に感じました。それは学びになりました。 

 インドネシア(首都のあるジャカルタ)と日本の時差は2時間ですので、リアルタイムの遠隔授業もしやすい環境です。今回の授業は金曜日の実施だったため、イスラム教徒にとってはモスク(イスラム教寺院)での合同礼拝日となっており、リア大学側の要望もあり、授業開始時間をこちらでは昼休みが始まる12時30分としました。このような習慣の違いも参加学生たちにとってはお互いを尊重することの大切さを学ぶよい機会となったようです。 

 大きな刺激となった今回の連携授業を足がかりとして、学生たちには実際にインドネシアへ訪れ、交流を深めてほしいと願っています。 

(文責:国際学部教授 浦野崇央) 

小笹雄一郎さん(NPO法人シミンズシーズ)による企画ワークショップ



UPDATE 2024-07-09

2024年7月9日(火)3時限目(13:20~14:50)、博物館・地理学実習室にて、兵庫県加古川市においてNPOの中間支援事業に携わる小笹雄一郎さんをお招きし、ワークショップを開催していただきました。国際学部小林基ゼミの学生9名が参加しました。

当該ゼミではまちづくりをテーマとしており、「まちの人々とかかわりながら自分を知ろう」を目標に掲げています。この日の議題は、「みんなのやりたいことをカタチにする企画術」。企画やイベントをどのように考えて実施すればよいのかを、経験豊かなプロの目線からご教示いただきました。

 

KP法によるファシリテーションを行う小笹さん

 

NPOや一般社団法人といった「ソーシャルセクター」にとって、企画とは社会課題解決のアイデアを練ること。そのポイントは社会の課題と自分の課題(悩み)の共通点を見つけることです。

地域社会には解決すべきたくさんの課題があります。が、どれに取り組めばいいか多すぎて選べないとき、自分がもっとも共感できる問題を選んで挑戦していくと、「ジブンゴト」の仕事や社会貢献活動として取り組めるようになります。

そして、自分が抱える個人的な悩みも重要なきっかけとなります。それは自分だけの悩みとは限らず、他の誰かも共通して持っている悩みかもしれない。まだ世の中に知られていないだけで、実はすでに立派な社会課題なのかもしれません。

 

ワークショップに取り組む学生

 

緻密に設計されたいくつものディスカッションが、明快な紙芝居方式(KP法)のファシリテーションにより鮮やかに導かれ展開していく様子に、学生も教員も感銘を受けました。発言するのが苦手な学生も活発に意見を表明し、あっという間の90分間でした。プロのファシリテーションとはどういうものかを経験する貴重な機会にもなりました。

小笹さん、お忙しい中、本当にありがとうございました!

 

〈参考URL〉

・NPO法人シミンズシーズ:https://npo-seeds.jp/(外部サイト)

・小林ゼミブログ:https://hajimekobayashi.hatenablog.com/(外部サイト)

 

(文・写真:国際学部講師 小林 基)

日韓だけでなく韓中にも視野を広げて―許在喆先生ゲスト講義 [森ゼミナール]



UPDATE 2024-07-07

摂南大学国際学部森ゼミナール(4期生)では、2024年5月28日(火)3限に対外経済政策研究院研究委員(同院世界地域センター日本・東アジアチチーム長)の許在喆[ホ・ジェチョル]先生をお迎えし、ゲスト講義を開催しました。当日は許先生にオンラインで参加していただきました。また、許先生が東アジアについて精通していることから、同学部の小都ゼミナールと合同で講義を進めました。

許先生は、中韓の経済関係についてはもちろんのこと、東アジア周辺地域の政治経済状況についても詳しい方です。また、許先生は北朝鮮の対外関係についての知識も豊富であり、『北朝鮮研究の新地平―理論的地域研究の模索』(中戸祐夫・崔正勲編著、晃洋書房、2022年)や『北朝鮮の対外関係―多角的な視角とその接近方法』(中戸祐夫・森類臣編著、晃洋書房、2022年)の書籍にも携わっています。

許先生によると、中国と韓国の関係はとても重要な関係ですが、最近の調査によると、韓国における対中国認識は良くない評価が多かったそうです。

最も興味深かった点は、韓国人の中国への肯定的な認識や好感度が低いことや、日本・台湾・欧州・欧米における中国認識もネガティブに見えたことでした。2021年は新型コロナウイルスの影響を受けたヨーロッパやアメリカ、アジア周辺国は中国への印象は良くなかったことが、許先生が配布してくださった資料から読み取ることが出来ました。また、パンデミックが落ち着いた今は、中韓関係が改善しているのかと考えましたが、韓国においては対中国認識が比較的ネガティブなまま低迷していることが分かりました。

また、中国に対して韓国と日本のどの世代が肯定的/否定的なのか、またどの国が中国に対して肯定的な認識があるのか資料を用いて教えていただきました。資料によると、日本や韓国は中国に対して全体的に否定的に考えているようでした。特に韓国の若者が否定的に考えている人が多いことが分かりました。おそらくそれは、最近の政治状況にネガティブな印象を持っているからではないかと私は考えました。

しかし一方で、アメリカでは、韓国や日本と比べて対中認識は肯定的なようでした。私が一番疑問を持ったのはなぜアメリカの若者は肯定的な意見を持っているのだろうということでした。この理由としては、経済大国の中国の経済状況が若者から注目を集めているからではないかと考えました。

最近では北朝鮮の汚物風船の問題やアメリカの大統領選挙、中露関係など目まぐるしく世界情勢が動いています。日韓関係はもちろん、より視野を広げて韓国とその他の国の関係について学んで対話する必要があると考えさせられました。今回教えていただいたことをこれからの研究や知識の蓄積に活かしていきたいです。

今回のゲスト講義を通して、韓国と中国のことについて、より深いところまで知ることができました。とても貴重な時間になりました。これを機会に、日本と韓国の関係だけでなく、韓国とその他の国の関係についても理解を深め、今後の研究へと繋げていきたいと思います。お忙しい中、オンライン講義をしてくださった許先生、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

                   (摂南大学国際学部 森ゼミナール 小杉七々夏)

アメリカの大学生に日本語・日本文化を紹介



UPDATE 2024-06-20

2024年5月27日(月)の3時間目に、本校を訪問したアメリカのFayetteville Technical Community Collegeの12名(学生3名 教員3名)に、国際学部の門脇ゼミで「外国人を対象にした日本語教育」を学ぶ4年生のゼミ生が日本語・日本文化を紹介しました。


日本語学習歴のないアメリカの学生の皆さんに簡単な日本語を教えて、日本文化を紹介するアクティビティーとして、「福笑い・紙相撲・七夕の飾り作成」を行いました。

福笑いでは、まずは顔のパーツ(目・耳・鼻・眉毛・口)や方向を表す言葉)上・下・右・左)などを教えて、そのあとはジェスチャーゲームをして日本語の練習をしました。すぐに言葉を覚えて日本語を使っていました。紙相撲も非常に盛り上がりました7月7日の七夕にはまだ早い時期でしたが、折り紙を使って七夕の飾りを作成し、短冊には願いごとを英語と日本語(カタカナで自分の名前)で書いて飾りました。

アメリカの学生の皆さんは、日本文化を体験でき非常に喜んでもらえました。本学の学生にとっても英語で日本文化を体験できる貴重な機会となりました。

(門脇 薫 教授)

 

米国Berry Collegeから教職課程生が来校!



UPDATE 2024-06-27

2024年5月、米国ジョージア州のBerry Collegeから、Chang Pu教授と11名の学生が来校し、学生や教員と交流しました。5月6日に到着した翌日、さっそく摂南大学グローバル教育センター主催の交流プログラムに参加し、日本文化体験をしました。その後、アメリカの教職課程で学ぶ11名が常翔啓光高校と常翔学園高校にて3日ずつ、教育実習に挑み、週末には京都と奈良へ摂南大生と共に訪れてさらに日本の文化面にも触れました。(記事の最後に関連記事URLを掲載しています)この記事では、国際学部の学生とだけ過ごした16日についてお伝えします。

5月16日、Berry Collegeのみなさんは国際学部Curtis Chu先生ゼミの学生たちと学食を楽しんでから、国際学部の英語の教職課程生を交え、2つの高校での実習をふりかえるセッションを持ちました。Berry大学の学生にとっては、ペアでティームティーチングをすることも、また予備調査をしないで会う生徒たちに合わせて授業案を調整していく経験も、初めてでした。最初は思うようにいかなかったものの、教室移動の最中にもアイディアを出し合って全力で進め、最終日には自分やパートナーの成長がよくわかった、と口々に述べていました。

「来日前に、日本の子どもたちはあまり話さない、と聞いていたけれど、そんなことはなかった。ちゃんと向き合ったら、いろんなことを話してくれたし、英語でお話したいと授業以外のときにも近くに来てくれた。」

「生徒がとってもかわいかった。」

「雰囲気の異なる2校に行けてよかった。」

と感想を交わしていました。


16日午後には国際学部の授業にも参加してくれました。写真は、国際学部の鳥居祐介先生担当の「日米比較文化論」での様子です。この日のテーマは「人種と政治」。伝統的な物語のヒロインをエンターテイメントの新作映画でどう配役するかなどについて、複数の人種や移民の視点などから多様な見解を交わしました。Berry Collegeの学生・教員も摂南大学の履修生も、自分自身、また身近な人たちの人種や移民の家族がいて、それぞれからの実感のわくコメントに、互いに真剣に耳を傾けていました。

米国Berry College:  Berry College – Best Private Colleges in Georgia
摂南大学グローバル教育センター 記事: https://www.setsunan.ac.jp/kokusai/news/detail.html?id=6628
常翔学園高校:ベリー大学教育実習生来校 – 常翔学園中学校・高等学校 (josho.ac.jp)
(文・写真 国際学部教授 齋藤 安以子)