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白衣姿の河田先生 白衣姿の河田先生

学生時代の活躍 学生時代の活躍

薬学部、新コンテンツ「ラボ☆なう」です!!

ラボ☆なう では、高校生の皆さんに、各研究室・分野の研究内容や、学生時代の苦労話、実習の思い出などを紹介します!!

第5回目は、2018年4月に摂南大学薬学部に着任した河田 興 教授です!河田先生は、これまで小児科医として活躍してこられた、現役の医師でもあります。

それでは、第5回 ラボ☆なう スタートです(^^)

-実践薬学分野で先生は、どのような研究をされていますか?

小児科医として、新生児や妊産婦に対する薬物療法について、25年ほど研究してきました。現場の医師のときから、薬への関心は大変高かったです。ママさんが薬を服用した際、母乳を通じて薬の成分が赤ちゃんに移行します。そのため、風邪を引いても、薬を飲まないママさんも多いです。ただ、薬の成分が赤ちゃんに移行することで、本当に悪影響を及ぼすとは限りません。薬には添付文書という、説明書のようなものがあります。ただ、授乳している方への添付文書の内容が科学的に正しいかどうかという点は、以前から問題視されてきました。

また、小児、特に新生児向けの薬物療法も研究の対象としています。子どもに使用される薬の中には、大人だけを対象に治験が行われたものもあります。大人と子どもでは身体の大きさや身体機能の発達が違い、大人と同じ用法用量で服薬させるわけにはいきません。そのため、用法用量を減らすなどをし、服薬させるのですが、安全性の担保はなく、適用外使用をしている現状があります。

そこで、適切な薬物療法ができているかどうかを医師の視点から、評価する研究を進めています。

-学生時代の苦労話を教えてください!

中学生のときからテニスに熱中していました。志望校を香川医科大学とした決め手の一つは、テニスコートが6面もあったからです。そのくらいテニスが好きでした。

四国大会で3位になったり、国体の候補選手に選ばれたり、医学部時代もテニスと勉強の両立が大変でした。テスト前であっても、テニスの大会は開催されますので、文武両立を心掛け、どちらも頑張りました。

-学生時代の実習の思い出はありますか?

医学部の臨床実習は薬学部のものとは異なります。私の場合、5年生で1年間、大学病院に配属されました。実習で、実際に患者さんと関わることによって、医療人としての自覚が芽生えました。また、2年生での解剖実習は大変印象に残っています。ご遺体を目の前にして、人としてどう振る舞うべきか、考えさせられました。

-学部時代の学びが、どのように活かされていますか?

医師は、学生での学びより、就職し研修医となってからの学びのほうが重要です。もし、目の前に階段があって、100段上ればよい医師になれるとした場合、医学生での学びだけでは10段にも満たないでしょう。そのくらい、卒業後の学びが重要となります。「卒業後も勉強を続けるなんて大変」と思うかもしれませんが、小児科医として赤ちゃんを助けられたときの喜びは何物にも代えられませんし、毎日がワクワクドキドキで、仕事は大変面白かったです。

そのため、大学で一番学んだことといえば、テニス部での部活動です。努力を続けることによって、四国大会で3位になるなど、目に見える成果を上げることができました。しかし、時に、努力を続けても成果はあがらず、その時はくじけそうになりましたが、社会では頑張っても成果が出ないことがほとんどです。努力をしても成果が出ない状況でも、いかに努力を続けていくか。社会人として心構えや振る舞いはテニス部で学べたと思います。

-薬学部の面白さを教えてください!

薬学部はジェネラリストを求める反面、専門性も必要となる学部です。医療人のなかで、いちばん’薬’に強いのは薬剤師ですし、そうあるべきです。科学として成り立つ研究をする一方、患者に接することも大切で、その二面性が面白いのではないでしょうか。

-高校生に向けて一言!

薬剤師を含め、医療職はとても社会で役に立つ仕事です。

みなさんも、是非そのような人材を目指してほしいと思います。

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