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中学生と連携して避難所運営訓練「HUG」を実施
理工学部建築防災研究室と薬学部薬学教育学研究室は12月9日、2014年度から防災教育活動に協力している寝屋川市立第八中学校と連携し、避難所運営訓練「HUG」を実施しました。
HUGは、静岡県が開発した避難所運営をゲーム形式で疑似体験する災害訓練プログラム。避難者を1枚のカードに見立て、カードに書かれた年齢や健康状態などの情報をもとに、避難所に居住スペースを配置し、避難所内で起こるさまざまなトラブルに対応します。
6月に続き2回目となる今回は、6月の訓練に参加した同中学校の2年生有志約40人が進行役となり、地域住民14人、同中学校教諭8人、生徒約130人が参加。次々と読まれるカードに悩みながらも参加者は、最善の運営に挑戦していました。
また、災害時における健康管理として、薬学部の安原智久准教授が講演。東日本大震災の際、多くの高齢者が服用している薬の名前を覚えていなかったことを例に、自分や家族のお薬手帳・薬袋を写真に撮っておくことを生徒たちに呼び掛けました。建築防災研究室が開発した医薬品供給アプリの動作テストでは、必要な医薬品を生徒たちがスマートフォンに入力し、避難所全体の健康管理に関する情報把握について検証しました。
HUGで地域住民班の進行役を務めた生徒は、「自分が避難所にやってきたという気持ちを込めてカードを読みました。住民の方は被災者の健康状態など、私たちが6月に取り組んだHUGでは行き届かない部分まで考えていました」と驚いた様子でした。
訓練終了後、理工学部建築学科の池内淳子教授が各班の避難所運営に対する講評と、災害時における地域組織の重要性と災害に備える地域活動の必要性について話しました。