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慣れない英語での講演に、語学力の重要さを再認識 慣れない英語での講演に、語学力の重要さを再認識

写真左からマラヤオ氏、川野理工学部長、ルズ氏 写真左からマラヤオ氏、川野理工学部長、ルズ氏

講演会の前日、岡山県備前市にて「焼杉」を両氏と本学学生が視察。今夏のインターンシップに生かす 講演会の前日、岡山県備前市にて「焼杉」を両氏と本学学生が視察。今夏のインターンシップに生かす

 4月19日、フィリピン・サンカルロス大学建築芸術デザイン学部(University of San Carlos, School of Architecture Fine Arts and Design)から、建築家としても活躍するマーク クリスチャン ルズ(Ar. Marc Christian Ruz)氏とロバート マラヤオ(Ar. Robert Malayao)氏の2人を招き、理工学部主催の講演会を行いました。「国際」講演会の名前の通り、プレゼンテーションは全て英語。参加した学生も必死に耳を傾け、理解を深めようと努めていました。

 ルズ氏の講演では、台風や地震で被災した貧困者向けのシェルター製作の活動を紹介。緊急・過渡期・永続と3段階にわたっての支援を考えるシェルター製作では、現地にある素材を使用し、安心・安全で安価に製作できるものや、被災者の心的不安感を取り除き希望を与えるようなペイント絵画を施したものなど、多様な取り組みについて話がありました。
 マラヤオ氏はさまざまな背景を持つ都市を、新たな付加価値を付けて生まれ変わらせる手法について講演しました。貧困のため仕方なくそこに住まう地域住民と、その地域にある文化遺産を保護、有効活用したい行政、どちらにも相乗効果をもたらす仕組みを提案。排除・隠ぺいされがちな貧困層の人々こそが、その地域の真の歴史を最も良く知ることや、街をきれいに保つ努力をしてきた事実にも焦点を当て、その人達がコミュニティーの一員として認められ、自立できる収入も生み出す仕組みを作ることが、都市デザインの果たすべき役割の一つであることを説明しました。

 両講演に共通していたのは持続可能性を目指した活動であること。環境や人に配慮することは、本学のタグライン「Smart and Human」にも通じます。
2人の教員と共にこれらの活動を行っているのは現地の大学生。本学の学生たちは、その活動内容や質の高さに驚いた表情を見せ、今後の良い刺激となりました。

 理工学部では昨年度に実施した「ものづくり海外インターンシップ」の中で、フィリピン・セブ市街地においてシェルターやプロダクトの開発を行ったほか、貧困など社会問題の解決に向けた研究を両大学協同で行いました。今夏のインターンシップでは、シェルター製作に加え、複数の貧困地域を巻き込んだ「祭」を開催する予定とのこと。昨年度と同じ住環境デザイン学科と建築学科に加え、今年度は都市環境工学科や経済学部、法学部の学生も参画し、文理の枠を超えてプロジェクトに取り組みます。
 

 昨年11月に行った同インターンシップ報告会の様子はこちらからご覧ください。
 http://www.setsunan.ac.jp/news/detail.html?id=1684

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