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経済学科の学生が「2017年度産学連携ツーリズムセミナー」で最優秀賞
9月22日、東京ビッグサイトで開催された「2017年度産学連携ツーリズムセミナー」における学生による観光振興のアイデアや研究を競うコンテストで、経済学科の植杉大教授ゼミの小倉颯真さん、川口太聞さん、中村優希さん、山本優志さん、横川広樹さん(いずれも3年)が初の最優秀賞を受賞しました(発表者は川口さん、山本さん、横川さん)。
同セミナーは日本観光振興協会の主催で、世界最大規模の観光イベント「ツーリズムEXPOジャパン」に合わせて開催され、当日はツーリズムに関心の高い学生ら約300人が参加。東京五輪が開催される2020年に4000万人の訪日外国人観光客数を目標とする観光産業は国家戦略の大きな柱となっており、産業の持続的発展に若手の知恵・発想が必要とされています。研究発表は全国の27チームから応募があり、書類審査を通過した7大学8チームが実施。各チームは防災観光や地域活性化のための観光プラン、ユニバーサルツーリズム、訪日外国人へのアンケート調査結果などの観光振興に関する提案を行い、プランのチャレンジ性、オリジナリティ、実現の可能性などを競い合いました。
本学は「キャッシュレスで『観光』と『地域』を元気にする~観光マーケティング重視から『観光ファイナンス』へ~」のテーマで発表を行いました。外国人観光客が旅行中に困ったこととして挙げた「両替・クレジット決済の不便さ」を解決する方策として、「地域決済会社(Local Area Settlement Company:LASC)の設立」「QRコードを利用したモバイル決済システムの導入」「ビットコインの活用による送金手数料の負担軽減」を掲げ、この3要素を融合した「地域経済システム(Local Area Settlement System:LASS)」を提案。地域に根付く決済手段を確立することにより地域活性化につなげ、従来の観光マーケティング重視の姿勢から「観光ファイナンス」の重要性に目を向ける必要を訴えました。発表の場に立った3人はいささか緊張した様子が見られたものの、全員が日頃の練習どおり堂々と話し、時にはユーモアを織り交ぜて会場の笑いを誘うなどメリハリをつけたプレゼンテーションを繰り広げました。
「最優秀賞は、摂南大学です!」と結果発表の瞬間、会場中に大きな歓声が響き、3人は歓喜の渦に包まれる中、誇らしい表情で表彰を受けました。プレゼンターを務めた久保田穣・日本観光振興協会副理事長からは「非常に良い発表でした。この提案をベースに、ベンチャー起業のモデルを模索してビジネス化すれば広く地域で活用できるのではないでしょうか」という評価を受けました。
リーダーの川口さんは「研究の成果を出すことができて本当に嬉しいです。今回の最優秀賞という結果はメンバー全員で勝ち取ったもの。発表の場に立たない2人のためにも絶対に負けられないという思いで発表しました。講評をいただいた際に新たな可能性を見出すことができたので、次はベンチャービジネスのプランに発展させるよう今後も研究を続けます」と受賞の喜びとともに今後の抱負について目を輝かせて語りました。