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摂大生がすさみ町を元気にする夏 小学生向け「忍者キャンプ」などを開催
8月14日~17日、本学が連携協定を結ぶ和歌山県すさみ町で学生のサポートのもと、「忍者キャンプ」と「夏休み工作教室」を開催しました。学生58人と小学生57人が、山間部の廃校となった旧佐本小学校で4日間共同生活を行いました。
すさみ町の中心街から車で30分ほど走ると、緑に囲まれた自然あふれる佐本地区に着きます。蝉の声が響き、蒸し暑い天気が続く夏の集落。廃校となった校舎(旧佐本小学校)に小学生の元気な声が戻ってきました。本活動は今年で9回目を迎え地域では恒例行事となり、「今年も来たね!」と佐本地区の方々にも親しまれています。
キャンプではリーダーの大学生が声を掛けると、小学生らは「こんにちは!」「ありがとうございました!」と明るくハキハキとあいさつをし、自然の中でいきいきと過ごしていました。地元すさみ町からも3人の小学生が参加し、互いに親睦を深めていました。夏休み工作教室では、小学生らが創意工夫を凝らしたランタンを製作。その夜、完成したランタンを持って恐怖の(?)「鬼退治(肝だめし)」に向かいました。
16日には、学生が佐本地域で230年以上続く無病息災を願う伝統の盆行事「佐本川柱松」に参加。2012年、同町と地域活性化活動を進めていた摂大生が地元住民の指導を受けて松明作りや柱立てなどの復活に協力したのをきっかけに、以降毎年参画しています。柱松は丸太の先に松の枝や稲わらで作った「巣」をくくりつけて立てたもので、下から松明を投げ当てて点火させます。
祭りの準備では、学生が汗を流して柱松を作りました。「せーの、ヨイショ!」「こっち傾いてる!右!右!もう一回立てて!!」威勢のいい掛け声の中にも慎重な作業。できあがった柱松を学生らの手でしっかりと持ち上げて固定し、準備が完了しました。火を放たれた柱松は赤く綺麗に燃え上がり、祭りの参加者から大きな歓声があがりました。
このほか、11日から17日にかけて佐本地区での活動拠点づくりとして、同小学校の旧職員宿舎のリフォームも実施。学生13人が工具を持って作業に取り掛かりました。この作業では、福屋ホールディングス営業所長の糸井彩氏らが学生に住宅建設のノウハウを生かしてアドバイスを行いました。学生らは実際の工法や工具の使い方を学んだだけでなく、工程設計も行うことで製作時間の管理についても理解を深めました。
指導教員の浅野英一教授(外国語学科)は、「このキャンプでは、子供たちだけでなく学生もさまざまなことを学びます。子供たちと触れ合うことでコミュニケーション能力を身に付け、教えながら学生たちも育つのです。今後もこの活動を続けていくことで、すさみ町の活性化につながれば」と額の汗を拭いながらこの夏の手ごたえを感じていました。