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出展ブースで新華社通信の取材を受ける川上教授 出展ブースで新華社通信の取材を受ける川上教授

ブース来場者に解説する松尾教授(写真右端) ブース来場者に解説する松尾教授(写真右端)

 5月25~27日に中国・四川省成都で開催されたJST(国立研究開発法人科学技術振興機構)および中国国家外国専門家局共催「日中大学フェア&フォーラム in CHINA 2019」の「日本新技術展」に、住環境デザイン学科のインテリア・建築デザイン史研究室(川上比奈子教授)と生命科学科の共生機能材料学研究室(松尾康光教授)による融合共同研究「水/クロロフィル系太陽光発電燃料電池システム搭載環境調和型建築デザイン」のブースを出展しました。本フェアは日中の大学に対して「大学交流」「留学促進」「産学連携」の場を提供し、相互理解を促進するための基盤作りに貢献することを目的に開催され、昨年8月に東京で開催されたJST主催「イノベーションジャパン2018」に出展された約400の研究の中から40件を選出。うち本学を含む4件が注目を浴びた研究として同機構のWebサイトに掲載されました。

 両教授は葉緑体を利用した発電燃料電池システムを建築と一体化させた研究を展示しました。松尾研究室は燃料電池の主要な構成要素を環境に優しい生分解性素材で組み立て、太陽光エネルギーを植物の葉緑体に吸収させ、燃料電池を介して電気エネルギーに変換する環境対応型の新しい太陽光発電システムを開発。川上研究室ではこの技術を発展させ、葉緑体が含まれる半透明緑色の太陽電池パネルとして建築デザインに取り入れました。この研究は、従来、伐採後放置されてきた木々の葉や廃棄野菜などを再利用し、それらを太陽光発電のための水素燃料として利用する環境適合型の発電システムを構築。さらにこれを生活空間に組み込んだ極めて斬新な建築デザインの提案です。

 また、川上研究室の4年生が制作したこの発電システムを搭載する「未来の光合成建築:駅」の模型と、松尾研究室4年生が作成協力した、実際に電力を発生させる様子を示す「光合成パネル」も出展しました。環境に調和した新たな居住環境システムの提案であるため、環境共生を強く推進する中国各地の大学関係者や企業関係者に加えて報道機関や政府関係機関からのブース訪問もあり、展示に強い関心が示されました。特に新エネルギー開発や環境保護などの取り組みは中国でも盛んで、今回の展示にはすでに多くの問い合わせなどがあります。今回の出展を機会に、本学のこうした研究成果が世の中に実際に活用されることが期待されます。

※JST Webサイトはこちら↓
「日本大学フェアと日本新技術展を同時開催 日中大学フェア&フォーラム」https://spc.jst.go.jp/event/univff_reports/rep_ff2019c_3.html

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