経済学部
ミヒャエル・ライテラー駐韓国EU大使が経済学部で講義を行いました
7月12日、ミヒャエル・ライテラー駐韓国EU大使(インスブルック大学客員教授を兼務)が、経済学部授業「西洋経済史」(担当:岸田未来教授)において、『 EU:新たな安全保障の課題に対する包括的なアプローチへの連携(The European Union: A Partner in Comprehensive Approaches to New Security Challenges)』と題する講義を行いました。
大使は、冒頭、第二次大戦直後の荒廃から立ち上がったEUは、70年後の現代、世界政治において重要な役割を演じるようになったことを説明されました。また、EUと日本は合計で世界のGDPの28%も占めていることに触れながら、最近、両地域で締結された経済連携協定及び戦略的パートナー協定の重要性を力説されました。これらの協定により、伝統的な脅威のみならず、サーバー・セキュリティ、災害防止といった新たな脅威に対しても、一層、共に働きかけることができるようになったからです。
ただ、そのためにとりわけ必要な点は人の交流であり、ERASMUS+やJean Monnet Professors(経済学部の久保廣正教授もその一人)など、EUはいくつもの国際交流プログラムを提供していることも解説されました。
一方、EUは国連への最大の資金拠出国であり、世界の多角的貿易体制、さらには地球温暖化などで重要な役割を果たしているなど、EUはソフト・パワー面で世界をリードしていることにも言及されました。さらに個人データの保護を目的とした「一般データ保護規則(General Data Protection Regulation)」といった分野でも、EUは世界をリードしていることも力説されました。2012年のノーベル平和賞はEUに授与されましたが、こうしたEUの努力が評価された結果とのことです。
講義終了後、学生からの質問に大使は丁寧に答えられ、盛会のうちに講義は終了しました。