中山間地域における生活支援体制の構築プロジェクト 活動報告①
2019年4月20日。
和歌山県北部に位置する紀美野町を初めて訪れたが、自然が多く、のどかで静かな
町並みであった。町内には寺社が多くあり、歴史が古い場所であることも感じられた。
しかし、過疎化が進み、地域の方々と若者との関わりが減ってきている。私たちは今回、
地域住民の交流を目的に毎月開催されている「ふれあい昼食会」にボランティアとして
参加した。地域の方々との交流は、貴重な体験となった。
まず、真っ赤なエプロンに身を包んだ私たちは、すでに始められていた下準備に参加する。
たけのこ、レタスやおくらなど旬の野菜が調理されていくなか、それぞれ自分たちが
できることを見つけ、休む暇もなく作業に取り組む。そこでの会話に花を咲かせながら、
てんぷら、とんかつの揚げ物、サラダなどの付け合わせをプレートに盛り付け、
色とりどりに並べられた食事に、炊きたての白いご飯から作るタケノコご飯ができていく。
つまみ食いで味を確認し、皆楽しそうに作業していたように感じる。
ここからが本題の、「ふれあい昼食会」が開始される。私たち学生は、地域の方々の間に
着席し、できたてのお昼ご飯を口に運んでいく。何を話すか考え、緊張してしまう若者に
対して、地域の方々は優しく声をかけてくださるので、話しやすい雰囲気に包まれた。
地域の話、お孫さんの話、日常の話…、ひとつひとつの会話のなかに、今後の人生に
新しい視点を与えてくれるような驚きや感動があった。また、話す側も目を輝かせながら、
にこにこしていた印象がある。お互いに関わる機会が少なくなっている時間だが、
必要な時間だということもわかった。
この昼食会をよりよいものにするには、学生がより積極的動くことが大事だろう。
たとえば、食後の席の移動や、軽い持ち帰ることができるプレゼントを作るなどだ。
これからも、地域における交流の場の創出を目指し、地域と向き合っていきたい。