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【薬学部】 ラボ☆なう No.1 河野 武幸 教授(病態医科学研究室)
薬学部、新コンテンツ「ラボ☆なう」が始まりました!!
ラボ☆なう では、高校生の皆さんに、各研究室・分野の研究内容や、学生時代の苦労話、実習の思い出などを紹介します!!
記念すべき第1回目は、薬学部長を務める河野 武幸 教授です!河野先生は、病態医科学研究室の研究室責任者として、「病気の原因を探り、より良い治療方法を開発する」ことを研究されています。
それでは、第1回 ラボ☆なう スタートです(^^)
-病態医科学研究室では、どのような研究をされていますか?
関節リウマチやアトピー性皮膚炎などは、免疫病と呼ばれます。これは、何らかの原因により、免疫コントロールが正常に出来なくなり、自分の組織を自分の免疫細胞が攻撃する疾患です。これらは、薬を使って抑えることができますが、薬を止めると再発することがあり、患者はいつ再発するか不安と隣り合わせです。そこで、私たちは、病気が再発しないよう、体の仕組みを改善するための研究を行っています。これを、少し難しい言い方ですが、【免疫寛容を誘導する】と言います。
また、私たちは、病院などの臨床現場で実際に困っていることを研究室で解決するため、病院とのコラボを積極的に行っています。病院の困りごとを探り、ネズミやラットを使って、研究室で実験を行います。動物実験をした結果、困りごとが解決できそうと見込みがつけば、そのデータを病院に渡し、病院内での臨床試験に繋げてもらいます。【クリニカルクエスチョンを研究室で解決】を合言葉に、臨床現場で役に立つ研究を行っています。
-学生時代の苦労話を教えてください!
高校、大学はアメリカンフットボールに熱中していました。高校時代、大阪府のオールスターにも選ばれたこともあります。大学に入学してからは、部員集めに奔走し、アメリカンフットボール部を作りました。大学院に進学したのも、他大学のアメリカンフットボール部の先輩に影響されて決断したので、人生の分岐点には必ずアメリカンフットボールが関わっています。
-学生時代の実習の思い出はありますか?
2週間、病院で実習を行いました。当時は必修ではなかったのですが、医療現場に興味があり、そこで薬剤師としてどう関われるかを考え、病院実習を希望しました。
実習先では、薬の調剤をメインに行いましたが、調剤以外にも、薬剤師としてもっといろいろできることがあるのにと思いました。また、医薬分業の在り方についても考えさせられました。
-学部時代の学びが、どのように活かされていますか?
私が通っていた大学は、病気と臨床検査の考え方も学べる薬学部でした。これは、当時全国に3大学しかなく、薬と病気の関係性がわかり面白かったです。教科書も残しており、人生のバイブルとして、今でも読み返すことがあります。
その後、大学院に進学し、研究を進める過程で、物理化学などの基礎科目の重要性に気づき、学部時代の教科書を読み漁りました。そこで、ようやく理論と実践が分かりましたので、学び直しはとても大切です。
この経験から、摂南大学薬学部に着任してから、基礎と臨床を融合させ、基礎を学び直すことを学部6年間の学びの中に取り入れるため、実践薬学という授業科目を作りました。
-薬学部の面白さを教えてください!
薬学部では、臨床ニーズに合わせた研究ができます。自分の研究が、現場で役に立つことが面白い点だと思います。私たちの研究室では、他大学の教員との共同研究も積極的に行っており、主に医師が購読する【臨床免疫:アレルギー科】という雑誌など、多数の執筆依頼が来ています。私たちの研究成果が、臨床現場で活用されていると思うと、今後も研究を頑張っていこうと意欲が高まります。
-高校生に向けて一言!
打ち込めるものを一つ作りましょう。
そして、打ち込んだものは、誰にも負けないつもりで続けましょう。