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表彰状を手にする上田助教 表彰状を手にする上田助教

受賞講演 受賞講演

 薬学部 上田昌宏助教が日本薬学教育学会 教育研究奨励賞を受賞し、9月13日オンラインで開催された第5回日本薬学教育学会大会で受賞講演を行いました。

 上田助教は、これまで病院薬剤師として臨床現場で活躍する中で、主に薬剤師を対象としたEBM(Evidence-Based Medicine、根拠に基づく医療)教育を実践してきました。EBMは医学論文を含む信頼できる情報を踏まえて、目の前の患者背景を考えながら最善の医療を提供する行動指針です。教育活動を進めるうちに、EBM教育を薬学生に施すことで、効果的な薬剤師の育成を行えると考え、大学と連携し、チーム基盤型教育を導入した新規学習方略の開発や学習効果の検証を行い、教育研究に転化、発展させています。

 また、学部生時代に没頭していた前立腺がん治療薬の創薬研究から、薬の化学構造式から性質や体内挙動を推測する力を養いました。病院薬剤師時代には、薬の持つ化学構造式から副作用を推測し、適切な薬剤を選択することで、臨床問題を解決してきました。この経験をヒントに、基礎薬学を臨床現場に応用できる薬剤師を養成することで医療の質の向上を目指した新規学習方略の開発と検証についても研究を行いました。

 今回、これらの研究業績が讃えられ、受賞に至りました。上田助教は、講演の最後に「今後も薬剤師の育成に向け、PDCAサイクルを回しながらEBMと基礎薬学の臨床応用教育を進めていくとともに、研究の質の向上を図るため、エビデンスの蓄積を努めていきます」と意気込みを述べました。

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