本文へ移動

お知らせ

小塚匡文 教授 小塚匡文 教授

京町家旅館でのフィールドワーク 京町家旅館でのフィールドワーク

経営者から旅館運営、経営についてヒアリングを受けるゼミ生 経営者から旅館運営、経営についてヒアリングを受けるゼミ生

地域振興をキーワードに、

観光業の歴史や

社会的影響を深く考察する。

◆小塚 匡文教授

例えば、政府が行う投資である、公共投資の影響を考えてみましょう。政府が公共投資を増やすと世の中のいろいろなものが整備される以外にも、景気を活性化させる効果が期待できます。一方で利子率が上昇するため、民間部門の設備投資を抑制することが知られています。これをクラウディング・アウトと呼び、この大きさは産業によって異なると考えるのが自然です。経済政策の効果や産業ごとの違いを明らかにするには、実際のデータを使い、計量分析の手法を用いて検証することが重要となります。私の専門は、こうした日本のマクロ経済の実証分析です。この他にも、金融、特に地域金融機関の役割と地域振興の関係にも関心を持っており、さまざまな面から日本経済を分析しています。

ゼミではこの「地域振興」をキーワードに、レジャー産業・テーマパークなど観光業の歴史を学んでいます。その際重視しているのが、フィールドワークや他大学との交流です。2019年度は、京都の町屋を改装した旅館での就業体験を実施しました。また、「商品と社会」というテーマのもと、他大学との合同ゼミも計画しています。ここでは、観光施設(志摩スペイン村などのテーマパークやレジャー施設)を「商品」と捉え、その歴史や社会的影響を調査し、グループ単位で発表する予定です。

観光施設には建設の意図や工夫があり、その点を突き詰めていくと、社会的影響や成功要因などが見えてきます。こうした学びで得た思考力や分析力は、他の産業においても商品・サービスを企画する上で役立つはずです。

ある有名人が「大学生活とは人生の大型連休である」と言っていましたが、その過ごし方は自分次第。しかも、この自由な時間には限りがあります。経済学でいうところの「希少性」です。自由な時間を、ぜひ有効に使ってください。

お知らせ一覧へ