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パラリンピック代表の松本選手と柔道部員が一緒に練習を行いました
7月12日、寝屋川キャンパスの柔道練習場で2020年東京パラリンピック男子100キロ級柔道代表の松本義和選手と柔道部員が一緒に練習を行い、約2時間、準備体操から打込、乱取、寝技の練習を行いました。
この練習は、同部員の石田悠真さん(法律学科4年)が、ニュースで松本選手がパラリンピックの柔道代表に選ばれたことを知り、直接オファーをしたことがきっかけで実現。自身は足のけがで練習に参加できないものの、監督や大学と交渉し、当日を迎えました。
松本選手は、高校時代、緑内障を発症し二十歳で全盲に。38歳の2000年シドニー大会でパラリンピック初出場にして銅メダルを獲得し、2004年のアテネ大会では開会式で旗手を務めました。今回、還暦間際の58歳で4大会ぶりにパラリンピックへの切符をつかみました。当日は関西テレビも密着し、柔道部員との練習風景を撮影。松本選手は休みなくさまざまな部員と練習を続け、道場には松本選手の気合あふれる声が響き渡りました。松本選手は練習後の挨拶で、「私は二十歳の時に全盲になりました。でも柔道が好きだしなにより楽しい。パラリンピックの試合もぜひ見てください」と締めくくりました。
松本選手と寝技の練習をした主将の村上琢磨さん(同3年)は、「普段全盲の方と練習することが無いため戸惑いがありましたが、組み合ったとたん、松本選手の強さと気迫を感じました。もの凄いパワーでガードも堅く、代表に選ばれる方の強さを痛感しました」と語り、自身も柔道の「形」で世界選手権5連覇、7回の優勝を誇る同部監督の横山喬之講師は練習中の学生の様子について「初めは学生たちも松本選手に恐る恐る接していましたが、松本選手の強さを肌で感じたことで、必死になっていました。松本選手は勝つという意識が非常に強いため、最後の追い込みが学生とは圧倒的な差があります。部員が強くなるための大きなきっかけとなりました」とし、「パラリンピックという大舞台に立つ選手と戦えたことは学生たちにもいい経験になりました。優勝を目指して頑張ってほしいです」とエールを送りました。
きっかけを作った石田さんは「パラリンピック直前に、1人の学生のお願いに耳を傾けてくれたことが凄く嬉しいです。卒業するまでに一緒に練習したいです」と語りました。