国際学部
「世界を知るウェビナー」(第4回、東ティモール)を開催しました
12月16日(木曜日)に「世界を知るウェビナー」を開催しました。「世界を知るウェビナー」は、2021年度に外国語学部が企画したものです。主にアジア地域で支援活動を展開してきた、特定非営利活動法人パルシック(PARCIC)のご協力を頂き、現地での活動の様子などをお聞きしてきました。12月16日に開催した第4回が最終回となりました。
PARCICのHP https://www.parcic.org/
最終回は、パルシック東ティモール事務所の伊藤淳子さんにお話をお伺いしました。当日、伊藤さんは事務所のあるディリではなく、業務のために赴いていた東ティモールの山間にあるアイナロ郡マウビシからのご登場となりました。マウビシは東ティモールとは時差がないものの、日の長さがこちらと違っており、5時間目の時間帯に開催であったために日本は日が暮れていましたが、現地はちょうど西日が差し込む時間帯でした。
当日は外国語学部学生および教職員が合わせて20名ほどが参加しました。後日、録画を80名以上が視聴しており、合計で100名以上が東ティモールからの貴重なお話をお聴きすることが出来ました。PARCICが活動する東ティモールは、2002年に独立を達成した「21世紀最初の独立国」です。聴講した学生の多くは1年生であったため、自分たちが生まれた年とほぼ同じ時期に成立した国の歴史や現況について、とりわけ興味深く聞くことが出来たように思います。
PARCICは東ティモールにおいて主にコーヒー農家支援を中心に、独立以後の同国の経済発展と歩みをともにしてきました。コーヒー生産者組合との協働によって、主たる輸出作物としてのコーヒーの品質向上に取り組むとともに、流通ルートを確保・整備してきたPARCICの活動から、私たちに身近なコーヒー豆から世界とのつながりが見えるということに、思いを新たにせざるを得ませんでした。
現地社会と築いた確かな結びつきを通じて、近年ではコーヒー以外の商品の企画や、生活向上のための各種支援プログラムを実施しており、現地で長きにわたって活動してきた伊藤さんが、それらの活動についてもご報告下さいました。お話の後で行われた質疑応答においては、2つの公用語のほかに30もの地域言語が使われる東ティモール社会における言語の使用状況に関する質問が出されるなど、予定時間を少し超過してしまうほどの活況を呈しました。
コロナ禍以前も、日本から直行便がないことに加えて、周辺諸国に比べると観光名所もないため、日本で東ティモールのことを知る機会はそれほど多くありませんでした。ですが、今回のウェビナーは、そうした「遠い」社会のことを、コーヒーという身近なものから知ることのできる貴重な機会になりました。
2021年もコロナ禍のため、海外で学ぶことが難しい時期が続きました。「世界を知るウェビナー」は現地のお話を通じて、海外への関心を継続して持ってもらえることを期待して企画しました。各回終了後に集めた感想からは、海外の暮らしについての興味や関心を記した回答だけでなく、海外で働くことについて、これまでとは違った角度から考えるきっかけになった、という回答も少なくなく、想定していた以上の学びがもたらされたように思います。
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「ウェビナーを開催しました」
第3回 https://www.setsunan.ac.jp/~kokusai/foreignstudies/topics/detail.php?id=399
第2回 https://www.setsunan.ac.jp/~kokusai/foreignstudies/topics/detail.php?id=382
第1回 https://www.setsunan.ac.jp/~kokusai/foreignstudies/topics/detail.php?id=378