国際学部
第4回回国際文化セミナーを開催しました。
摂南大学外国語学部は、2022年2月19日(土)に、第4回「国際文化セミナー」をオンライン開催いたしました。国際文化セミナーは、2022年4月から外国語学部から国際学部へと改組することに先駆け、研究・教育の成果を社会還元するために実施しております。本セミナーも今回で最終回となりました。
第4回のテーマは「大学の学びにおけるフィールドワーク」で、本学の中西正樹教授は「観光の現場をフィールドワークする」(発表1)、手代木功基講師は 「フィールドワークから地域を理解する」(発表2)という題目でそれぞれ発表しました。中西教授は中国語学および中国語教育を、手代木講師は自然地理学を専門としていますが、今回はゼミの授業における活動を報告しました。
発表1の要旨は、次の通りです:「ゼミで取り組む『外国語による観光情報の発信』の活動について報告する。活動の1つは、特定の観光地を調査フィールドとしてそこを訪れる外国人観光客をガイドするとともに聞き取り調査を行うというものである。しかし、コロナ禍などの事情によって現在はこの活動を休止しおり、2020年度以降はもう1つの活動として、現地調査で得た情報を動画投稿サイトやブログに編集して発信している。また、去年の12月には新しい試みとして台湾の嘉義大学の学生たちとオンラインで結んでプレゼンを行い、そこでの交流は、彼らが日本の何に関心を持っているのかに気づく機会になった」
発表では、「大阪くらしの今昔館」における学生による現地ガイドの活動と、これに代えた動画(YouTube)およびブログ記事の作成と配信にどのように取り組み、どのような困難や課題があるかが具体的に示されました。
発表2の要旨は次の通りです:「学生が自身で問いを立て、計画して実施するフィールドワークは、対象地域の理解をもたらすだけでなく、主体的に考える力も同時に育む。本報告では、学生によって実施されたフィールドワークとその研究成果を紹介する」
発表では、自然地理学の野外調査の一環としての巡検について、ゼミ生の取り組みが紹介されました。四国山地におけるウラジロモミという樹木の生育状況や、トチノキの分布状況の調査に関して、測量器具の使い方も含めた実施方法と、ゼミ生が卒業後も継続して調査を行なっていることなどが示されました。
語学の運用能力を活かした文化的な活動と、自然環境を対象とした理科系の調査と、それぞれに特色あるゼミ活動が報告され、国際学部における、学際的かつ学生の主体的(自立的)な思考および行動を喚起する学びのありようを、早くも垣間見ることができたと思います。年度末にもかかわらず30名が学内外から参加し、有意義なセミナーとなりました。(安達直樹・講師)
関連記事:国際文化セミナー報告
第1回 https://www.setsunan.ac.jp/~kokusai/foreignstudies/topics/detail.php?id=383
第2回 https://www.setsunan.ac.jp/~kokusai/foreignstudies/topics/detail.php?id=397
第3回 https://www.setsunan.ac.jp/~kokusai/foreignstudies/topics/detail.php?id=398