経済学部
後藤ゼミの3年生が倉敷・大原美術館でフィールドワークを行いました
12月2日(金)に、後藤ゼミの3年生は岡山県倉敷市を訪問し、大原美術館で学芸統括の柳沢秀行氏から、大原美術館の歴史や地域との関わりについてお話を伺い、見学をしました。
公益財団法人・大原美術館は、倉敷紡績等の社長を務めた事業家・大原孫三郎が1930年に設立した日本初の私立西洋美術館です。大原孫三郎は若い頃から事業の利益を、様々な講演会を開催し、有望な若者に奨学金を出す等の非営利事業(社会事業)に使いました。病院や3つの研究所の創設も非営利事業の1つです。これらの病院や研究所が、所属先を変えながらも現在まで続いているのは驚くべきことです。法政大学大原社会問題研究所はその1つです。
大原美術館は、孫三郎が奨学金を出した芸術家・児島虎次郎がヨーロッパで収集した絵画や虎次郎の作品を展示する目的で創設されました。虎次郎の孫の大原總一郎は当時の現代絵画を収集しました。
大原美術館は、毎年のべ3千人の幼稚園・保育園児が美術館を訪れ、2つの小学校が美術館の中で授業を行うなど、地域に開かれた活動を展開しています。倉敷市児島地区のジーンズを使った創作やギャラリー・コンサート、晩餐会、ヨガ等にも美術館の展示室を開放しています。日本の美術館で、これほど地域に密着し展示室を開放しているところは他にないでしょう。
倉敷の町には天領であった自治の気風が継承され、運河と美しい街並みの中に、新しいショップが溶け込み創造的で魅力的な場所になっています。学生たちは、柳沢氏のレクチャーに聞き入り、美術館と倉敷のまち歩きを堪能しました。