「2022年度活動を振り返って」ベトナム中部貧困地区での古絵本を活用する学習支援(ベトナム絵本プロジェクト)
①プロジェクト名:ベトナム中部貧困地区での古絵本を活用する学習支援
(ベトナム絵本プロジェクト)
②主な連携先/協力先:ベトナム・フエ外国語大学(日本語学科)
③活動内容:
ベトナム・フエ外国語大(学日本語学科)の学生らと協働し、日本での古絵本集めとベトナムへの送付、日本語学科学生らの翻訳作業のサポートに取り組みました。翻訳された絵本は、フエ市の貧困地区の児童を対象とする学習支援活動(物語の読み聞かせ)に使われます。絵本の中の日本語をベトナム語に翻訳することは、翻訳ソフトを用いて済むような単純なものではなく、使われている言葉の文化的な背景や文脈などを理解することが大切です。
例えば、童話「桃太郎」に出てくる「鬼」は、日本とベトナムでは違うイメージで捉えられるでしょう。また、「もったいない」という言葉は、日本の学生でも簡単には説明できません。双方の都合が合わず数えるほどしか共同作業はできなかったが、Zoomを用いてのリモート作業は、図らずも日越間の異文化交流の場ともなりました。また、このプロジェクトでは、リモート作業の合間に日越双方の学生がそれぞれの言葉を教えあうことを想定して、計6回のベトナム語基礎会話の授業を行いました。PBLプロジェクト科目を、海外との異文化交流や大学では扱わない言語の習得、教育活動を通じた国際貢献(本件では、貧困地区での学習支援)の実践に向けた包括的な取り組みへと展開させる参考事例となれば嬉しいです。
④プロジェクトの成果:
17件の絵本の紹介資料をフエ外語大(日本語学科)の学生らに送り翻訳作業を助け
ました。翻訳された絵本は現地の学生らによる学習支援(読み聞かせ活動)に活用
されています。
➄その他:
この科目の範囲には含まれませんが、2023年3月に受講生のうち5名がベトナム中部を自主的に訪問する予定です。