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お知らせ

 第7回融合科学研究所講演会が、2023年2月27日(月)に開催されました。本講演会では、常翔学園創立100周年・仁和寺霊宝館開館95周年記念事業「国宝を護る仁和寺霊宝館:仁和寺名宝と片岡安の遺産」に関する招待講演に加え、幅広い分野の先端研究に関する招待講演および36件の学生による研究発表が行われ、延べ106名の参加者による活発な議論が行われました。

 招待講演では、住環境デザイン学科の川上比奈子教授と建築学科の加嶋章博教授により、関西工学専修学校の初代校長、片岡安が設計した霊宝館と展覧会の意義、日本の社会・文化を発展させた片岡の心意気が紹介され、100年前、発展途上であった日本が世界と肩を並べるには、建築・都市計画に優れた次世代の育成が必要と考えた片岡の理念によって、本学園がはじまったことが伝えられました。生命科学科の湯浅恵造教授からは、ヒトサイクリン依存性キナーゼCDK18の機能解析に関する最先端研究の内容が紹介され、細胞運動制御に関する詳細な研究結果が報告されました。機械工学科の岸本直子教授からは研究の進め方に関するご講演が行われ、「おもしろい」を実現できる研究は研究者自身がおもしろいと思うことなど、研究者の心構えについて示唆に富むお話がありました。基礎理工学機構の東谷篤志准教授からは、大型放射光施設Spring-8を利用した最先端の電子状態の解析方法が紹介され、特異な性質を持つ新規Yb化合物についてこれまで知られていなかった電子の量子状態を明らかにした研究結果が紹介されました。

 学生による研究ポスター発表では36件の研究発表が行われました。発表内容は本学理工学部の特色を象徴するかのように、理学から工学、にわたる幅広く高度な研究内容であり、活発な議論とともに、異分野間の交流が2時間にわたり続きました。また、ポスター発表の中から、3件の優秀発表賞が選出され、授与されました。

 このように、招待講演、学生のポスター発表ともに、歴史的に重要な研究および先端の研究内容が報告され、活発な議論が行われるとともに、理工学部内で実施されているさまざまな研究分野が可視化され、多くの交流が生まれ、盛況のうちに講演会が終了しました。

 最後に、お忙しい中、本講演会に参加していただきました方々に、心より感謝申し上げます。

                           2023年3月13 日

                                                                      理工学部長 柳沢 学

                                                                      融合科学研究所所長 松尾康光

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