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甲良町からの受託研究事業について最終報告会を実施しました
地域総合研究所では、過疎認定を受けた自治体や人口減少に直面する自治体の活性化に向けて学術面でのサポートを行っています。2022年10月、滋賀県甲良町から2件の研究事業を受託し、去る3月27日、甲良町役場で研究成果の最終報告会を行いました。
甲良町と摂南大学は、2021年に観光振興をはじめとする地域社会への貢献に向け「甲良町、こうらウエルネスツーリズム実行委員会及び摂南大学との過疎に打ち克つための連携に関する協定書」を締結するなど、同町の振興に向けさまざまな分野において連携を進めてきました。最終報告会では、受託研究を行った国際学部 国際学科 小林基 講師と理工学部 都市環境工学科 久保田誠也 講師が最終報告のプレゼンテーションを行いました。
小林講師は、「甲良米ブランド化推進事業」として、甲良米の流通や消費量の拡大、ブランディングのため、農家や関連団体などへのヒアリングによる流通状況の調査、購入者へのアンケート調査、同町のふるさと納税寄付者の分析などを行い、ふるさと納税での拡販を含めた今後の販路拡大やブランド向上について提案しました。
久保田講師は、「甲良町の公共交通のあり方検討支援」として、現在甲良町の公共交通を支えるコミュニティバスと愛のりタクシー(予約型相乗りタクシー)の利用者数や利用区間、時間帯などを細かく分析し、現在形骸化している停留所の変更や、ニーズに合わせたルートの提案を行うほか、賑わい創出のため、待ち時間に利用できるカフェの誘致や駅でのイベントなども併せて提案しました。
野瀬喜久男町長は、「行政は専門家の助言をもとに、町民のより良い暮らしの実現を努力目標としている。今後も継続的に取り組みを進め、議員の方や行政職員もこのような勉強会に参加することで、より知識を高めながら議論を深めたい」と今後の共同研究に意欲を見せました。