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お知らせ

馬尿酸測定試薬「ニプロ」/総馬尿酸測定試薬「ニプロ」 馬尿酸測定試薬「ニプロ」/総馬尿酸測定試薬「ニプロ」

NEWS RELEASE【No.6 

 摂南大学(学長:荻田喜代一)理工学部生命科学科の西矢芳昭教授は、ニプロ株式会社(代表取締役社長:佐野 嘉彦)と馬尿酸測定試薬「ニプロ」/総馬尿酸測定試薬「ニプロ」(以下まとめて「本製品」)を共同開発し、7月31日付で同社から販売が開始されました。

 本製品は、トルエンの尿中有機溶剤代謝物である馬尿酸とキシレンの尿中有機溶剤代謝物であるメチル馬尿酸を算出するための研究用の液状試薬です。

 塗料などに用いられるトルエンやキシレンなどの有機溶剤※1は、神経障害などの中毒を引き起こす危険性があります。これら物質の大半は、体内で馬尿酸とメチル馬尿酸に代謝され尿中に放出されますが、その危険性から「有機溶剤業務に従事する労働者に対しては、6カ月以内ごとに1回定期に健康診断を実施し、尿中の有機溶剤代謝物の量を検査しなければならない」※2と、定期検査が法律で義務づけられています。

 馬尿酸やメチル馬尿酸などの尿中代謝物は、主にHPLC法※3やLC-MS法※4によって測定されますが、検体の前処理が必要となるうえ一度に測定できる検体数が限られるため、多くの時間と労力を費やすこととなります。そこで、西矢教授はニプロと共同で、汎用自動分析装置を用いた尿中代謝物測定を可能とする研究用の液状試薬を開発しました。本液状試薬には、新たに見出された微生物由来の酵素が用いられており、有機溶剤に関する健康診断に酵素を応用した初めての事例です。本製品を用いることにより、短時間で同時に多くの検体を測定することが可能となり、効率向上が期待できます。

販売名:馬尿酸測定試薬「ニプロ」/総馬尿酸測定試薬「ニプロ」
製造販売元:ニプロ株式会社
包装: 各 R1試薬 20mL×1本・R2試薬 9mL×1本
測定原理:酵素法
分類:研究用試薬
参考価格:各450,000円(税別)

※1 有機溶剤・・・他の物質を溶かす性質をもった有機化合物の総称
※2 健康診断・・・中毒予防規則「第六章 健康診断(第二十九条ー第三十一条)」
※3 HPLC法 ・・・検体中から目的の物質を分離・検出する分析法
※4 LC-MS法・・・試料の成分を分離して質量分析を行う分析法

■内容に関するお問い合わせ先
 摂南大学 理工学部生命科学科 教授 西矢芳昭
 TEL:072-800-1151(不在の場合は広報室へ)
■本件発信部署・取材のお申し込み先
 学校法人常翔学園 広報室(担当:石村、上田)TEL:06-6954-4026 Koho@josho.ac.jp

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