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 経済学部の郭進教授の共著論文「Did biofuel production strengthen the comovements between food and fuel prices? Evidence from ethanol-related markets in the United States」が国際学術専門誌Renewable Energy(2022年のインパクトファクターは8.7)に掲載されました。

 この論文では、食糧由来のバイオ燃料生産は、炭素排出削減や大気汚染防止などの理由から推進されている中で、バイオ燃料の生産量がエネルギー価格と食糧価格との相関性に及ぼす影響を実証的に検証しました。分析の結果、アメリカのバイオ燃料生産がエネルギー価格と食糧価格との相関性に有意な影響を与えたことが示されています。特に、米国のエタノール生産の増加が短期および長期の両方で、エネルギー(原油)価格と食糧(トウモロコシ)価格との関連性を強化したことが初めて明らかにされました。この結論から、米国のバイオ燃料促進策が食糧危機とエネルギー危機を同時に引き起こす可能性を示唆しています。したがって、気候変動と食品・エネルギーの安全保障の間で最適なバランスを見つけるためには、慎重な政策決定が必要とされています。

 本研究は日本学術振興会(JSPS)科研費JP21K05805(研究代表者:郭 進)の助成を受けたものです。

論文のリンク先: 

https://doi.org/10.1016/j.renene.2023.119142

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