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『ポストコロナの世界経済』表紙 『ポストコロナの世界経済』表紙

羅 鵬飛 講師 羅 鵬飛 講師

  経済学部の羅鵬飛講師が著書(共著)『ポストコロナの世界経済』を刊行しました。

  本書は、日本経済研究所「下村プロジェクト」の研究成果であり、コロナショックそしてポストコロナにおける世界経済のグローバルリスクの様相の変化を考察。そのなかで、羅講師は、共著者の東京経済大学小川英治教授と第1章「グローバルリスクの構造変化」の執筆を担当しました。
 本研究では、コロナショック前後に主要グローバルリスク指標の構造変化を三つの手法(Chow検定、Sup F検定とBai-Perron検定)を用いて、グローバル金融リスク指標と政策不確実性指標が、コロナショック時において構造変化がどう起きたのかを検証しました。推定結果によって、各グローバルリスク指標が共に、コロナショック前後に有意に構造変化を起こしたことが明らかとなりました。さらに、グローバル金融リスクの構造変化がどのように主要通貨の為替レートに影響を及ぼすかについて、ハイリスクとローリスクの状態に依存する閾値回帰モデルを用いて、日本円などの6つの主要通貨の為替決定要因を分析しました。推定結果によって、グローバルリスク指標が一定の水準あるいは閾値を超えると、投資家のリスクオンからリスクオフへの状態転換が発生し、リスク回避行動が主要な為替レート決定要因となりました。ほかの主要通貨と比べ、円はグローバルリスク上昇時に安全通貨の特徴がより強くなることを示しています。
 
引用元:小川英治編,『ポストコロナの世界経済』,東京大学出版会,東京,2023年8月,ISBN:9784130403122
https://www.utp.or.jp/book/b10032226.html

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