経済学部
名方ゼミ生が京都で外国人観光客にアンケート調査を行いました
12月15日、名方ゼミ2年生が京都での観光問題について調査を行いました。コロナの終息に伴い、外国人観光客数は徐々に回復し、2023年10月にはコロナ前の2019年の人数を上回りました。また国土交通省の『訪日外国人消費動向調査』によると、2019年と比較して外国人観光客の買い物への支出割合は減少する一方、宿泊費・飲食費など他の項目への支出が増加し、日本での旅行の楽しみ方に変化が出てきています。一方で、オーバーツーリズムという問題も生じています。
そこで、名方ゼミでは3つのグループに分かれて調査を行いました。まず第1グループは、清水寺と嵐山にて外国人観光客を対象に、①出身地、②日本にきて良かった点・悪かった点、③再度日本を訪れたいかとその理由についてアンケートを実施。そして、第2グループは、レストラン・土産店・食べ歩きの店などを訪れ、外国人観光客向けにどのような工夫がされているか、さらに第3グループは、ごみ問題がどれほど深刻なのかをそれぞれ調査しました。
アンケートでは、アメリカ、イギリス、中国、台湾、シンガポール、オーストラリアを含めた25か国からの観光客を対象に104件を回収することができました。分析の結果、日本食、自然、世界遺産などの観光名所、アニメ・映画・音楽などを含めた文化や人柄の良さが日本の魅力であることがわかりました。また、ほとんどの人が再度日本を訪れたいと答える一方、日本への距離が遠いこと、物価の高さ、菜食主義の人には食事の選択が難しかったり、国内の交通が不便であるという問題点が指摘されました。レストラン・土産店では、メニューやお勧めについて英語表示がなされるなどの工夫がある一方、決済が現金のみの店があり、キャッシュレス化が進んだ国からの観光客には不便であることや英語を話せる従業員が少ない点に気づきました。ごみ問題については、食べ歩きの店では店内の奥にゴミ箱を設置したり、ごみのポイ捨てに関する罰金などの注意喚起のビラがあったり、通常の5~6倍もの容量があるスマートゴミ箱を設置など様々な工夫がなされていることがわかりました。