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 経済学部の羅鵬飛講師の共著論文「Macroeconomic effects of global policy and financial risks」が国際学術専門誌International Journal of Finance & Economics(2022年のCiteScore (Scopus)は3.7、インパクトファクターは2.9)に掲載されました。

  この論文は、2000年代以降のグローバリゼーションが国境を越えたリスクの波及を増加させてきたことに焦点を当てています。最近の10年間では、Brexit、米中貿易摩擦、COVID-19パンデミックなど、主要国の経済政策不確実性に起因するグローバルな政策リスクが急増していました。この研究では、1997年から2020年までの主要8カ国のマクロ経済と金融市場に対するグローバルな政策リスクとグローバルな金融リスクの影響について実証分析を行いました。

  分析結果によると、グローバルリスクはマクロ経済に景気後退の影響をもたらし、生産減少、雇用悪化、長期金利の低下、物価下落、世界貿易の減少などを引き起こします。さらに、グローバルリスクは金融市場にも景気後退の影響をもたらし、株価の急落、安全な通貨価値の上昇、他の通貨価値の下落を引き起こします。また、マクロ経済と金融市場は、グローバルな金融リスクにより大きく反応することもわかります。また、国によってグローバルリスクの景気後退効果は異なることも示されています。

   本研究は、グローバリゼーションとリスクの国際的な波及についての理解を深め、政策立案者やエコノミストに重要な示唆を提供することとなります。

論文のリンク先: https://doi.org/10.1002/ijfe.2681

引用先:Ogawa, E., & Luo, P. (2024). Macroeconomic effects of global policy and financialrisks.International Journalof Finance & Economics,29(1), 177–205. 

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